なぜ建設業のSNS採用がいま必要なのか
建設業の高齢化と担い手不足が採用の前提を変えた
建設業の採用は求人を出して応募を待つやり方では動きにくくなっています。厚生労働省は建設業の労働者の約4分の1が60歳以上で他の産業より高齢化が進んでいるとしています(参照:建設・港湾労働対策)。
ベテランの退職が重なると技術の引き継ぎが止まり現場の回し方そのものが変わります。採用は足りない人数を埋める話ではなく次の10年を担う層を入れる話になっています。
- 現場をまとめられる職長クラスが抜けたあとの後任がいない
- 募集しても応募が来ないため受注できる工事の量を抑えている
- 入社した若手が数年で辞めて人数が元に戻らない
- 付き合いのある下請けも同じ状況で応援を頼みにくい
新規高卒就職者の離職率が高い業界で起きていること
新規高校卒業就職者の離職率は全産業や製造業を上回り続けていると示されています。入口を広げても出口が開いたままでは社員の人数は積み上がりません。
若手が辞める理由は給料の額だけでなく入る前の想像と実際の差にあります。休みの取り方や先輩との関係が見えない状態で入社すると小さな不満が辞める理由へ育ちます。
つまり採用で伝えるべきものは仕事の条件だけではありません。働く人の顔と1日の流れを先に見せておくと入社後の落差が小さくなります。
求人票では伝わらない現場の雰囲気がSNSでは伝わる
求人票に書けるのは給与や勤務地といった条件の部分だけです。若手が本当に知りたいのは誰と働くのかという中身なので文字の情報だけでは判断材料になりません。
- 朝礼から片付けまでの1日の流れ
- 教える側の先輩がどんな話し方をするか
- 資格取得や給料が上がるまでの道筋
- 現場の清潔さや休憩中の空気感
こうした中身は写真や短い動画にすると一度で伝わります。建設に近い工務店の発信の例は工務店のSNS集客成功事例3選!工務店の集客でSNSがおすすめな理由を解説でまとめているので媒体選びの参考になります。
国も若者の入職促進と雇用改善に力を入れている
担い手不足への対応は会社単位の努力だけで終わる話ではありません。厚生労働省は建設雇用改善計画を定めて若者が展望を持って働ける職場づくりを課題に掲げています。
高校生や教師へ建設業を知ってもらう出前授業や現場見学会の事業も動いています。国が入口を広げている間に自社を選んでもらう準備を進めるかどうかで結果が分かれます。
SNSは会社の雰囲気を日ごろから見せておく置き場として役立ちます。応募が必要になった時点で慌てて作るより普段から積み上げておくほうが効きます。
建設業のSNS採用で得られるメリットと費用の考え方
求人広告と比べたときの費用のかかり方の違い
求人広告とSNS採用は、お金のかかる場所がそもそも違います。求人広告は掲載するたびに費用が出ていく一方で、SNSは投稿そのものが会社に残って後から見られ続けます。
違いを整理すると、求人広告は短期の欠員補充に強く、SNSは数年単位で若手を採り続ける土台づくりに向いています。どちらかに寄せるのではなく役割を分けて考えるのが現実的です。
見る項目 | 求人広告 | SNS採用 |
|---|
費用の出方 | 掲載するたびに固定費が出る | 運用の人件費と研修費が中心 |
止めたとき | 掲載終了で露出がなくなる | 過去の投稿が残って見られる |
効果が出る早さ | 掲載した直後から動く | 立ち上げに数か月かかる |
向いている場面 | 急な欠員の補充 | 若手の継続採用とブランドづくり |
応募者の質が変わり入社後のミスマッチが減る
SNS採用の一番大きな効果は、応募の数より応募者の中身が変わることです。現場の動画や先輩職人の人柄を先に見てから応募してくるので、入ってから「思っていた仕事と違う」が起きにくくなります。
- 現場の一日の流れを見たうえで応募してくるので入社後の驚きが少ない
- 先輩社員の雰囲気が伝わり人間関係への不安が小さくなる
- 給与や休日だけでなく仕事の中身で選んだ人が集まる
- 応募前に会社名で検索したときの印象が良くなる
採用専用のアカウントをゼロから立ち上げた医療法人の事例では、約3か月でSNS経由の求人応募を2件獲得しました。母数が少なくても、会社を理解した人からの応募は面接の精度を押し上げます。
採用だけでなく元請けや施主からの信頼にもつながる
発信で得られるものは採用だけに留まりません。施工品質や安全への取り組みが見える会社は、元請けや施主から見ても安心して任せやすい相手になります。
建設会社の鳥居建設21様は研修でリール動画とインサイト分析を学び直した結果、フォロワーが約500人から1,730人まで伸びて商談の獲得にもつながりました。採用のために始めた発信が営業の入口にもなった形です。
この二重の効果があるため、SNSの費用は採用費だけで評価すると判断を誤ります。問い合わせや商談まで含めて見るのが、経営としての正しい見方です。
外注費と社内運用でかかるコストをどう見るか
運用の進め方は外注と社内運用の2通りです。外注は手離れが良い反面、現場の空気が伝わる素材を出し続けるのが難しく、契約が切れると発信も止まります。
- 外注は月額が読みやすいが社内にノウハウが残らない
- 社内運用は人件費が主なコストで続けるほど単価が下がる
- 撮影は現場の社員が担い編集だけ外に出す折衷案も取れる
- 研修で型を作れば担当が替わっても運用を引き継げる
工務店の森設計様は投稿の勝ちパターンを固めたことで、運用を月40時間に抑えながらInstagram経由の問い合わせを月平均3件まで伸ばしました。時間を測って判断すればコストの比較もしやすくなります。
なお建設業では、建設キャリアアップシステムを使って技能者の処遇改善に取り組む中小事業主へ最大160万円を助成する制度があります(参照:建設・港湾労働対策)。採用の土台づくりと合わせて使える支援も確認しておくとよいです。
若手が集まる発信の作り方3つの方法
働く人の顔と一日の流れを見せる
若手がまず知りたいのは工事の出来栄えではなく一緒に働く人の雰囲気です。建物や図面だけを並べた発信は取引先には届いても求職者の判断材料にはなりません。現場で働く社員が画面に出てくるだけで応募の心理的なハードルは大きく下がります。
中でも反応が出やすいのは一日の流れをそのまま追う形です。朝の集合から片付けまでを時間順に見せると、働く姿が具体的に想像できて不安が消えます。撮影は現場のスマホで十分なので新しい機材を買う必要はありません。
- 朝礼と朝の集合時間、移動の様子
- 昼休憩の過ごし方と食事
- 入社1〜3年目の社員が実際に任されている作業
- 終業後の片付けと帰る時間
顔出しを嫌がる社員へ無理に頼むのは避けます。手元だけを映す形や声だけの出演でも現場の空気は十分に伝わるので、出てもよい人から順に始めるのが現実的です。
給与や休日など若手が本当に気にする情報を出す
やりがいを語る前に、条件の情報を先に出したほうが応募につながります。若手は求人票では分からない部分を知りたくてSNSを見ているので、そこに答える発信が刺さります。数字を伏せたままの発信は結局求人票と同じ扱いで終わります。
厚生労働省も建設業の新規高校卒業就職者の離職率が全産業や製造業を上回っている点を課題として挙げています(参照:建設・港湾労働対策)。入る前の想像と実際のずれが辞める理由になるため、条件を先に見せることは定着にも効いてきます。
- 月給の目安と手当の中身、昇給の仕組み
- 年間休日と土曜出勤の実態
- 残業の目安と繁忙期の動き方
- 資格取得の費用補助と取得後の待遇
技術が身につく過程を連続して見せる
建設業の強みは手に職が付くところなので、その過程を見せる発信が若手には響きます。一本の投稿で完成形を見せるより、同じ社員の成長を何回かに分けて追う形が効果的です。続きが気になる作りだと次の投稿も見てもらえます。
やり方はシンプルで、入社1年目の社員を1人決めて月に1回だけ様子を撮ります。できなかった作業ができるようになる瞬間が入ると、未経験から始める人の不安に直接答える内容になります。採用の発信を会社の実績投稿と分けたいときは、同じスマホの中でアカウントを使い分ける方法が便利です。手順はインスタグラムの複数アカウントの作り方やメリットを解説!他の人にバレるなどの注意点は?でまとめています。
採用用のアカウントをゼロから立ち上げて、リール動画を毎月決まった本数出し続けた医療法人の事例では、3か月ほどで応募が入るようになりました。投稿の本数と中身を固めれば、知名度の低い組織でも反応は作れます。
会社の良い面だけを並べない
きれいな面だけを並べた発信は若手にすぐ見抜かれて、かえって信用を落とします。大変なところを先に伝えたうえで、それをどう支えているかまで見せる形が信頼につながります。隠した情報は入社後に不満として返ってくるだけです。
たとえば夏の暑さや早朝の集合はごまかさずに出し、空調服の支給や休憩の取り方をあわせて見せます。離職の多い業種だと分かっているからこそ、現実を話す会社のほうが選ばれます。研修を入れて発信の中身を見直した建設会社でも、作り込んだ宣伝よりも現場のありのままの様子が伸びました。
- 大変な作業とその負担を減らす仕組み
- 先輩に質問できる場と教え方のルール
- 入社後に辞めた人がつまずいた点と改善したこと
建設業のSNS採用で使う媒体の選び方と注意点
InstagramとTikTokで集まる層の違い
Instagramは地元の学生や転職希望者が会社名で調べたときの受け皿になり、TikTokは会社をまだ知らない層へ届きます。どちらが優れているかではなく、自社の採用で足りていないものがどちらかで決めます。応募は来るけれど社風が伝わらないならInstagram、そもそも母数が足りないならTikTokが向いています。
建設業は働き手の約4分の1が60歳以上と他の産業より高齢化が進んでいます(参照:建設・港湾労働対策)。若い世代へ会社を知ってもらう入口を作ること自体が、これからの採用の土台になります。
| Instagram | TikTok |
|---|
集まる層 | 社名で調べた人・地元の学生 | 会社を知らない不特定の若年層 |
強み | プロフィールと写真で安心感を出せる | 知らない人へ一気に広がる |
弱み | 知らない人へは広がりにくい | 伸び方が読めず単発になりやすい |
向く目的 | 応募前の不安をなくす | まず名前を知ってもらう |
最初の負担 | 写真の蓄積があれば軽い | 動画の撮影と編集が必要 |
迷ったらInstagramから始めるのが安全です。写真が資産として残り、求人票やホームページからの行き先としても使えます。TikTokは伸びる本数が読みにくいので、投稿を続けられる体制ができてから足すほうが無理がありません。
採用アカウントを本体アカウントと分けるかどうか
施工実績の発信がすでに回っているなら分ける、ゼロから始めるなら分けないほうが続きます。アカウントが2つになると撮影も投稿も倍になり、現場の片手間では止まるからです。医療法人の星晶会様は採用専用のアカウントをゼロから立ち上げて応募につなげましたが、担当者が時間を取れる前提があってこその形です。
- 分けたほうがよい … 施工事例の投稿が毎月何本も出ている
- 分けたほうがよい … 採用担当が撮影と投稿に時間を取れる
- 分けないほうがよい … 社長や現場監督が片手間で回す
- 分けないほうがよい … フォロワーがまだ数百人の段階
- 分けないほうがよい … 元請けや施主も同じアカウントを見ている
分けない場合は、プロフィールに採用の入口を1つ置いて求人ページへつなぐだけで足ります。採用向けの投稿を月に数本だけ混ぜれば、施工実績を見ていた人にも社内の様子が自然に届きます。
投稿形式はリールと写真のどちらを軸にするか
新しい人に届けたいならリールを軸にします。写真の投稿はすでにフォローしている人へ届くものなので、知らない層まで広げる力が弱いからです。工務店の森設計様はリール動画のABテストで伸びる型を見つけ、運用の時間を抑えながら問い合わせを増やしました。
- リールは認知を広げる役。現場の作業や職人の手元を15秒前後でまとめる
- 写真は信頼を補う役。完成した物件や社内行事をきれいに残す
- リールは本数を優先し、同じ構成を使い回して撮影の負担を下げる
- 写真はプロフィールを見に来た人の判断材料なので並び順と統一感を気にする
鳥居建設21様もリール動画の改善とインサイトの読み方を身につけて、見られる回数を大きく伸ばしました。軸はリールで土台は写真という役割分担が、人手の限られた会社では現実的です。
現場の写真を出すときに気をつけること
現場の写真は一番強い材料ですが、出し方を間違えると取引先からの信用を落とします。撮る前の確認を仕組みにしておけば、現場任せでも事故は起きません。
- 施主や元請けの許可を取る。公開してよい範囲も一緒に確認する
- 図面や工程表、現場名の看板が写り込んでいないか見る
- 安全帯やヘルメットの着用を確認し、不備のある写真は使わない
- 社員の顔を出すときは本人の同意を取り、退職後の扱いも決めておく
この確認の手順は1枚のチェックリストにまとめて、現場のスマホから見られる場所へ置きます。撮った写真を一度担当者へ集めて公開前に目を通す流れにすれば、誰が撮っても同じ基準で出せます。
建設業のSNS採用の進め方5ステップ
採用したい人物像と伝えたいことを先に決める
最初にやるのは撮影でもアカウント作成でもなく、誰に向けて何を伝えるかを言葉にする作業です。人物像があいまいなまま始めると現場の写真を並べるだけの発信になり、応募までつながりません。年齢や経験の有無だけでなく、その人が転職で何を不安に思うかまで書き出すと投稿の中身が決まります。
決める項目は多くありません。次の4つを紙1枚にまとめるだけで社内の認識がそろいます。
- 採用したい職種と経験の有無(未経験の若手か即戦力か)
- その人が感じている不安(休日・給与・人間関係・将来の資格)
- 自社が他社より勝てる点(教育体制・直行直帰・資格の支援)
- 伝えない方がよい情報(まだ整っていない制度や曖昧な待遇)
この1枚があると投稿のネタ切れも防げます。不安に答える内容を順番に撮っていけば自然と本数がたまっていきます。
社内で撮影と投稿を回す担当と役割を決める
続けられるかどうかは担当の決め方で決まります。1人に全部まかせると繁忙期に止まるので、撮る人と編集する人と確認する人を分けて配置します。撮影は現場に出ている若手が向いていて、確認は責任者が担うと安全面の判断も早く済みます。
- 撮影担当…現場で動画と写真を撮る(複数名で交代)
- 編集担当…決めた型に沿って動画をまとめる
- 確認担当…個人情報と安全面と発注者への配慮を見る
- 投稿担当…決めた曜日に上げてコメントへ返す
編集は無料のスマホアプリで十分に足ります。操作の手順は【2025年最新】Editsアプリの使い方を初心者にもわかりやすく解説!Instagramの編集に最もおすすめな理由とはで解説しているので、担当者へそのまま渡して覚えてもらうと立ち上がりが早くなります。
指標を応募数まで含めて設定する
見る数字をフォロワー数で止めないことが大切です。採用が目的なので、最後は応募数と面談数まで追わないと投稿を直す判断ができません。採用アカウントをゼロから作った医療法人の事例では約3か月で応募2件が出ていて、入口の数字と応募の両方を並べて見ていました。
段階 | 見る数字 | 判断すること |
|---|
知られる | 再生数・インプレッション | 最初の数秒と見せ方を直す |
興味を持つ | プロフィールアクセス | プロフィール文と固定投稿を直す |
動く | 応募数・面談数 | 求人ページと返信の早さを直す |
段階ごとに数字を分けると、どこで止まっているかがひと目で分かります。再生数は伸びているのに応募が無いなら、直すのは動画ではなくプロフィールと応募先です。
応募から面談までの導線をつくる
発信が当たっても受け皿が無いと応募は消えます。プロフィールのリンクから求人ページへ1回で飛べるようにして、DMでも気軽に質問できる状態にしておきます。若手は電話をためらうのでチャットで日程まで決められる形が向いています。返信が翌営業日まで空くと他社へ流れるため、担当者を決めてその日のうちに返す運用にします。
学校との接点を持つのも効きます。国の事業として高校生向けの出前授業や現場見学会をつなぐ取り組みがあるので、発信と合わせて使うと若手との接点が増えます(参照:建設・港湾労働対策)。
月ごとに数字を見て発信内容を入れ替える
毎月30分でいいので数字を見る時間を決めます。伸びた投稿と伸びなかった投稿を並べて、共通点を1つだけ言葉にして次の月の型にします。工務店の事例でも投稿の型を比べて勝ちパターンを決めたことで、作業時間を抑えながら問い合わせを増やしていました。
- 伸びた投稿の最初の3秒に何が映っていたか
- 応募につながった投稿のテーマは何だったか
- やめる投稿を1つ決める(労力に対して反応が薄いもの)
- 次の月に増やす投稿を1つ決める
毎月少し入れ替えるだけで半年後の形はかなり変わります。全部を作り直す必要はなく、やめる1つと増やす1つを決める進め方が社内で続きます。
建設業と近い業種のSNS採用の成功事例
建設業そのものの事例はまだ数が少ないですが、工務店や医療のように人手不足と採用の難しさが似た業種では成果が出ています。ここでは3社の中身を具体的に見ていきます。
建設会社がフォロワーとインプレッションを伸ばした事例
建設業のSNSで最初に動くのは、見られる回数と知ってもらえる人の数です。株式会社鳥居建設21様はInstagramからの問い合わせを増やしたいという目的で研修を導入しました。リール動画の作り方とインサイトの読み方を身につけた結果、フォロワーは約500人から1,730人へ増えています。
インプレッションは約6倍まで伸び、商談の獲得にもつながりました。社外へ丸ごと任せたのではなく、社内の担当者が自分で数字を見て直せる状態になったのが大きいところです。
- リール動画の構成とテンポを見直して最後まで見られる形にした
- インサイトを見て伸びた投稿と伸びなかった投稿を分けた
- 会社の雰囲気や現場の様子を続けて出す形を決めた
工務店がInstagram経由の問い合わせを獲得した事例
株式会社森設計様は自社の強みとターゲットの求めるものが投稿とかみ合わず、集客に苦戦していました。ペルソナを決めたうえでリール動画のABテストを重ね、反応が取れる型を見つけたところから流れが変わっています。
研修前はゼロだったInstagram経由の問い合わせが月平均3件になり、リーチ数は約4倍へ伸びました。運用にかける時間も月40時間へ整理できたので、現場を抱えながらでも回せる形になっています。工務店は建設業と施工や職人の見せ方が近いので、そのまま参考にしやすい事例です。
採用アカウントをゼロから作って応募につなげた事例
医療社団法人 星晶会様は看護師の採用に悩みつつ、SNSはまったく手つかずの状態でした。そこで採用専用のInstagramアカウントをゼロから立ち上げ、仕事の中身や働く人の様子を伝える投稿へ絞り込んでいます。
約3か月でインスタ経由の求人応募が2件生まれ、それまで無かった接点がはっきり形になりました。数字の面でも短い期間で土台ができています。
- インプレッション数はゼロから約2.6万件(約3か月の合計)
- プロフィールアクセス数は1,088件(約3か月の合計)
- リールの投稿はほぼゼロから月8〜9本まで増加
- 再生数は最大8,000回まで伸びた
採用の難しさと人手不足の構図は建設業とよく似ています。資格を持つ人を取り合う業種でも、発信を始めた分だけ応募の入口が増えると分かる例です。
3社の取り組みに共通していたこと</br>
3社はいずれも外注でアカウントを預けたのではなく、社内の人が運用を回せるようにしたところが同じです。誰が何をいつ出すかを決めてから投稿を始め、反応を見て中身を直す流れを社内に残しています。
もうひとつの共通点は、きれいな映像より働く人と現場の空気を見せたことです。建設業でも社長の思いや若手の一日のように、入社したあとの様子が伝わる題材なら今日から撮れます。
- 目的を集客か採用のどちらかに絞って投稿の中身を決めた
- 投稿の型を作って毎回ゼロから考えずに済む状態にした
- 数字を見て伸びた型を残し、伸びないものはやめた
- 担当者が自分で判断できるよう作り方の基準を社内に置いた
この3つをそろえた会社は数か月で変化が出ています。順番を間違えずに進めれば、中小の建設会社でも同じ道筋をたどれます。
建設業のSNS採用が失敗する原因と避け方
担当者ひとりに任せて更新が止まる
更新が止まるいちばん多い原因は、撮影から投稿まで担当者ひとりに全部預けることです。現場が忙しい時期に入ると撮影も編集も後回しになり、気づいたときには投稿が途切れています。止まったアカウントを立て直すのは、ゼロから始めるより手間がかかります。
防ぎ方は単純で、作業を細かく割って一人あたりの負担を軽くするだけです。全員が全部できる必要はなく、自分の持ち場だけ回せる形にしておきます。
- 撮影:現場の職長が作業の合間に数カットだけ残す
- 編集と投稿:事務の担当が決まった曜日にまとめて出す
- 内容の確認:役員が月に一度だけ目を通して方向を見る
- 数字の見方:インサイトを読む人をあらかじめ一人決めておく
建設業の鳥居建設21様も社内で役割を分けて続ける形を作り、問い合わせや商談につながる発信へ変えています。
方針が固まらないまま外注へ丸投げする
誰に何を伝えるかを決めないまま外注すると、見た目はきれいでも採用につながらない投稿が並びます。自社がどんな職場でどんな若手に来てほしいのかは、外の会社には分かりません。外注先を責めても解決せず、方針の空白が埋まらないまま費用だけ出ていきます。
やり方 | 起きること | 向いている会社 |
|---|
方針ごと丸投げする | 一般的な内容の投稿が続き採用の成果が読めない | 発信の目的が売上だけで採用と切り離せる会社 |
社内で方針を決めて一部だけ任せる | 伝える中身は自社で決め編集や分析だけ外へ出せる | 若手の採用を目的にしていて現場の素材が取れる会社 |
外に出すなら、まず伝えたい相手と見せたい場面を社内で決めてから渡す順番にします。
応募が来ない原因を投稿だけに求める
再生数が伸びているのに応募がゼロのときは、原因が投稿の先にあることが多いです。興味を持った若手はプロフィールや求人ページを見てから動くので、そこが弱いと途中で離れます。投稿の内容だけを作り直しても、同じ結果が続いてしまいます。
- プロフィール文に職種と勤務地が書かれているか
- 固定の投稿で仕事の一日の流れが分かるか
- リンク先の求人ページがスマホで読めるか
- 応募やDMへの返信が当日のうちに出せているか
厚生労働省も高校の生徒や教師と建設業がつながる機会を作る事業を委託で行っています(参照:建設・港湾労働対策)。現場見学会のような場とSNSを組み合わせると、応募までの道がつながりやすくなります。
数字を見ないまま続けて判断の時期を逃す
続けるか変えるかは感覚ではなく数字で決めます。見る項目を先に決めておけば、投稿が合っていないと早い段階で気づけます。半年たってから「効果が無かった」と振り返るのがいちばん損の大きい形です。
月に一度、同じ項目を並べて前の月と比べるだけで十分です。工務店の森設計様はリール動画のABテストで伸びる型を見つけ、運用の時間を月40時間に抑えながら問い合わせを増やしました。
まとめ:建設業のSNS採用は社内で続けられる形にすることが分かれ目
この記事で押さえた判断の材料
建設業のSNS採用で結果が出るかどうかは、発信の上手さよりも社内で続けられる形になっているかで決まります。求人票だけでは伝わらない現場の雰囲気や先輩の人柄を出せるのがSNSの強みです。一方で担当者ひとりに任せたまま走り出すと、数か月で投稿が止まって何も残りません。
判断に迷ったときは、この記事で挙げた次の4点に戻って自社の状況を当てはめてください。
- 目的を採用に絞り、集客や宣伝と混ぜないで運用する
- 応募につながる媒体を1つ決めて、数を増やさず続ける
- 撮影から投稿までの担当と時間を業務として組み込む
- 反応の数字を毎月見て、伸びた型だけを残していく
外注だけに頼ると社内にノウハウが残らず、担当が替わった時点で運用が元に戻ります。鳥居建設21様や森設計様は自社で分析まで回せる形を作り、問い合わせの増加につなげました。採用でも同じで、医療の星晶会様は採用専用のアカウントをゼロから立ち上げて応募を獲得しています。
自社で始めるときの最初の一歩
最初にやることは投稿ではなく、誰を採りたいかを1枚にまとめることです。年齢や経験、通える範囲、入社後に任せたい仕事をはっきりさせると、撮る素材と言葉が自然に決まります。ここを飛ばすと現場写真を並べるだけの発信になり、応募までつながりません。
- 採りたい人物像と任せたい仕事を1枚に整理する
- 社内で撮影と投稿を担当する人を決めて時間を確保する
- 既存の現場写真や社員の声を集めて素材の在庫を作る
- 3か月分の投稿の型を決めて、週あたりの本数を固定する
社内で回す形づくりは、自社だけで進めると判断に時間がかかります。SNSCHOOLでは建設業や工務店を含む現場主体の会社で、担当者が自分で分析して改善できるところまで伴走しています。まずは自社の採用の状況を整理したうえで、何から手を付けるかを一緒に決めるところから相談してください。
よくある質問
Q1. 建設業のSNS採用は中小企業でも使えますか?
A. 社員数が少ない会社ほど現場の人の顔を出しやすく、SNS採用には向いています。鳥居建設21様はフォロワーが約500人から1,730人へ増え、インプレッションは約6倍になりました。大きな予算よりも発信を続ける体制づくりが成果を左右します。
Q2. 成果が出るまでにどれくらいかかりますか?
A. 医療社団法人星晶会様は採用アカウントをゼロから作り、約3か月でインスタ経由の求人応募を2件獲得しました。立ち上げ直後は数字が動きにくいため、応募数だけでなく閲覧数やプロフィールアクセスも見て判断します。
Q3. 社内に人がいなくても運用できますか?
A. 現場の撮影は職人の方が数十秒撮るだけで足り、編集と投稿を事務や総務の方が担う形で回せます。森設計様は運用稼働を月40時間にまとめて効率化しました。全部を外注すると社内にノウハウが残らない点は気をつけてください。
Q4. 外注と社内運用のどちらが向いていますか?
A. 現場の空気や人の魅力が採用の決め手になる建設業では、社内で撮って出す形のほうが伝わりやすくなります。外注は立ち上げの設計や編集の支援に絞り、発信の中身は社内で持つ分け方が現実的です。
Q5. 採用以外にもSNSは役立ちますか?
A. 施工事例を見た施主からの問い合わせにつながります。森設計様はInstagram経由の問い合わせが研修前の0件から月平均3件になり、リーチ数も約4倍へ伸びました。採用と集客を同じアカウントで兼ねるかは方針として先に決めます。
SNSを自社で運用し、売上や採用につなげた10社の取り組みを、無料の資料にまとめています。自社なら何から始めればいいかを具体的に掴みたい方は、ぜひご請求ください。進め方を直接相談したい場合は、30分の無料相談もあわせてご利用いただけます。
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