なぜ税理士の集客は紹介だけでは伸びなくなったのか?
紹介に頼る事務所が顧問先を増やしにくくなった理由
紹介だけで顧問先が増える流れは以前より細くなっています。経営者の世代交代で先代からの付き合いが見直されて相談先を選び直す会社が増えました。紹介は相手の人脈に件数をゆだねる方法なので来期の顧問先数を事務所の側で読めません。
- 先代から続いていた付き合いが世代交代でいったん白紙になる
- 紹介してくれる人の人脈の広さで件数が決まってしまう
- 紹介が来る時期を読めないので採用や設備の計画に乗せられない
紹介が悪いわけではありません。紹介の相談は信頼の下地があるので契約まで早く進みます。弱いのは件数を自分たちの手で増やせない所です。だから紹介とは別の入り口を用意しておく必要があります。
顧問先の候補は相談する前に検索と比較を済ませている
問い合わせが届いた時点で候補はすでに数件へ絞られています。経営者は顧問税理士を変えると決めてから検索やSNSで情報を集めて比べるためです。最初の連絡は選ぶための相談ではなく最終確認に近い場になっています。
- 得意な業種と会社の規模が自社と合っているか
- 顧問料の考え方とどこまで見てもらえるのか
- 実際に担当するのが誰でどんな人なのか
- 聞きたいときにすぐ連絡が取れるのか
ここで何も情報が出てこない事務所は比べる土俵にも乗りません。逆に考え方や得意分野を普段から出していれば比較が始まる前から候補に入ります。SNSは文字と動画でその材料を残しておける場所です。
日本税理士会連合会の名簿掲載だけでは選ばれる理由が伝わらない
日本税理士会連合会の「税理士を探す」では全国の税理士と税理士法人の氏名や事務所所在地などを検索できます(参照:日本税理士会連合会)。ここに並んでいるのは資格を持つ事務所の存在を確かめるための情報です。
名簿で名前を見つけた経営者はそのあと事務所名で検索して人柄や実績を確かめます。そこで出てくるのが住所と電話番号だけなら判断材料が足りずに候補から外れます。名簿は入口の役であって選ばれる理由は自分たちで出すしかありません。
価格で比べられると顧問料が下がっていく
判断材料が料金しか無いと比較の軸は価格だけになります。同じ記帳と申告を頼むなら安いほうが得だと見えてしまい値下げ合戦になりがちです。顧問料を下げると人を増やせないまま対応の質まで落ちる流れに入ります。
- 得意な場面を具体的に伝える(創業・融資・事業承継など)
- 月ごとの関わり方と連絡の手段をはっきり示す
- 担当者の顔と仕事に対する考え方を出す
- 相談から契約までの流れを先に見せる
価格以外の材料を普段から出しておけば「この人に頼みたい」で選ばれます。紹介を待つ形から見つけてもらう形へ変えるのが集客の立て直しの出発点です。
税理士の集客にSNSを使うメリットと顧問先が増える仕組み
顧問契約は人で選ばれるので顔と考え方が伝わる発信が効く
顧問契約は料金の安さだけで決まらない。経営者は自分の数字を預ける相手として、人柄と考え方を先に確かめたいと思っている。
日本税理士会連合会のサイトでは全国の税理士と税理士法人の氏名や事務所所在地を検索できる(参照:日本税理士会連合会)。ただし名簿から分かるのは名前と場所までで、どんな姿勢で経営者と向き合う人なのかは読み取れない。
SNSの発信なら、会う前の段階で次のような中身を先に届けられる。
- 担当する税理士の顔と話し方
- 得意な業種と対応できる会社の規模
- 相談を受けてからの進め方
- 顧問料の考え方と対応できる範囲
ここが先に伝わっていると初回の面談は条件のすり合わせから入れる。人柄を確かめるための面談が減るので、契約までの期間も短くなる。料金だけで比べられる状態から抜けられるため、価格競争にも巻き込まれにくい。
広告費をかけずに見込み客の母数を増やせる
SNSは出稿費をかけずに見られる回数を伸ばせるので、広告を使わずに見込み客の母数を広げられる。会計や税務の話を続けると、同じ悩みを抱えた経営者のところへ投稿が流れていく。
不動産のドリームビルド様はInstagramのリールに取り組み、月間の閲覧回数を42倍まで伸ばした。これだけ露出が動くと、事務所の名前を知っている人の数そのものが変わる。
広告との違いは、止めた後に何が残るかという点にある。
- 出稿を止めても投稿はアカウントに残る
- 過去の投稿を後から見返してもらえる
- 気になった人が事務所名で検索してくれる
- 1本の動画が何度も再生される
広告は配信を止めた時点で露出がゼロへ戻る。投稿は積み上がって残るので、更新が止まった月にも問い合わせが入ることがある。
問い合わせの導線を自社で持てるので紹介待ちから抜けられる
紹介だけに頼ると問い合わせの数を自分で動かせない。知り合いが誰かを思い出してくれるまで待つしかなくなる。
SNSなら相談の入口をプロフィール欄と投稿の中へ自分で置ける。問い合わせのタイミングを相手の都合へ預けずに済む。
- プロフィール欄に相談ページのリンクを置く
- 投稿の最後で相談の受付先を案内する
- DMで初回の面談日程を受け取る
- 保存された投稿から後日連絡が来る
紹介をやめる話ではない。紹介が途切れた月にも問い合わせが入る状態を作るのが狙いになる。入口が自社にあれば、毎月の問い合わせ数と内容を見ながら投稿の中身を直せる。
発信は職員の採用にも効いてくる
発信は顧問先の獲得だけでなく職員の採用にも効いてくる。税理士業界は採用に苦戦する事務所が多く、求人サイトへ出すだけでは応募が集まりにくい。
求人票に書けるのは給与と勤務地と仕事の範囲まで。職場の空気や担当の持ち方は文字だけでは伝わらない。応募者は応募の前に事務所名を調べるので、普段の投稿があればどんな人と働く職場なのかが先に分かる。
集客のために作った投稿が採用の説明にもそのまま回る。発信を続ける負担は変わらないので、一本の投稿で顧問先と人材の両方を取りにいける。
税理士の集客で使うSNSの選び方と媒体別の特徴
Instagramは経営者の下調べに強く相談前の接点になる
顧問先になりそうな経営者は、連絡する前にその税理士がどんな人かを調べます。Instagramはプロフィールと投稿の並びで事務所の空気が伝わるので、下調べの受け皿として働きます。
日本税理士会連合会のサイトでは全国の税理士や税理士法人を氏名や所在地から検索できます(参照:日本税理士会連合会)。名簿で分かるのは事務所の場所と名前までで、得意分野や相談のしやすさは投稿を見て判断されます。
- プロフィールに書いた得意分野と対応できる会社の規模
- 投稿が実務の話になっているか宣伝だけで終わっているか
- 顔写真やスタッフの様子から読み取れる事務所の雰囲気
- DMやコメントへの返しから見える対応の早さ
不動産のドリームビルドや工務店の森設計はリール動画の作り方を見直して問い合わせにつなげました。形の無いサービスでも人と考え方を見せれば相談の入口は作れます。
X(旧Twitter)は税制改正の速報で専門性を見せやすい
Xが向くのは税制改正やインボイスのように動きの速い話題です。発表された日に要点を短くまとめて出すと、制度に強い事務所として覚えてもらえます。
官公庁からの通達や制度の変更は年間を通して次々に出てきます。経営者が知りたいのは条文そのものではなく自社の手続きや負担がどう変わるかです。
原文のリンクを貼るだけで終わらせず、現場で何が変わるかを一言添えると専門性が伝わります。長い解説は記事や動画へ回してXは気づきを渡す場所と割り切ると続きます。
YouTubeとTikTokは顧問先候補の不安を動画で解消できる
動画の強みは顔と話し方がそのまま伝わる点で、初めて相談する相手への不安が小さくなります。
長い動画は決算や事業承継のように説明に時間のかかるテーマに向いています。ショート動画は入口づくりに使い、よくある質問へ短く答える形が作りやすいです。
相談の場で何度も聞かれた質問をそのまま題材にすると撮る中身に困りません。顧問契約で実際にやっている作業を見せれば、料金の高い安いを説明する場面でも使えます。
分野ごとにアカウントを分けるかどうかの判断
結論から言うと、分野ごとのアカウント分割は最初はやらない方が安全です。相続と法人顧問と創業支援では読む人の立場が違いますが、投稿が貯まる前に分けると全部が伸び切りません。
分けるのは次のような状態になってからで十分です。
- 相続の問い合わせが増えて個人向けの対応だけで手が足りない
- 分野ごとに担当者がいて投稿を作る人も分けられる
- 法人向けと個人向けで言葉づかいを変えないと伝わらない
分け方の手順や分けた後の回し方はインスタグラムの複数アカウントの作り方やメリットを解説!他の人にバレるなどの注意点は?でまとめています。
1媒体に絞るか複数持つかはリソースで決める
媒体の数は担当者の人数で決めます。投稿を作る人が1人しかいない事務所で3つ並べると、どれも中途半端になって反応が出ないまま終わります。
媒体 | 向いている内容 | 手間と続けやすさ |
|---|
Instagram | 法人顧問や創業支援の入口・事務所の雰囲気 | 画像とリールを作る手間はあるが型が決まれば回る |
X(旧Twitter) | 税制改正やインボイスの速報 | 短文で済むので毎日でも続けやすい |
YouTube | 相続や事業承継の長い説明 | 撮影と編集が重く本数は絞る必要がある |
TikTok | 若い経営者や創業前の層への接点 | 撮影は軽いが数を出さないと伸びにくい |
増やす順番はInstagramで受け皿を作ってからXで情報を出す形が回しやすいです。動画は投稿の型が決まった後に足すと、撮影の負担も読める範囲に収まります。
税理士の集客をSNSで進める5つの方法
方法1 業種と規模を絞って発信する相手を決める
最初に決めるのは発信する相手で、ここが曖昧なままだと投稿は誰にも届きません。建設業の一人社長・開業したばかりの医院・インボイスの処理で混乱している小売のように、業種と規模まで落とし込みます。
日税連のサイトでは全国の税理士と税理士法人を所在地などから検索できます(参照:日本税理士会連合会)。依頼者は最初から条件を絞って候補を見ているので、SNSの発信もその絞り方にそろえる必要があります。相手が自分のことだと分かる投稿だけが保存されて、あとから読み返されます。
方法2 相談前の不安に答える投稿を型にして使い回す
相談前の不安はどの候補先もほぼ同じなので、答える投稿を型にして使い回すのが早いやり方です。料金が分からない・今の税理士と比べにくい・変更の手続きが面倒という3つが代表的な不安になります。
型として先に用意しておくと楽な投稿は次のとおりです。
- 料金の決まり方と月額に含まれる業務を並べた投稿
- 税理士を変えるときの手順と必要な書類を示す投稿
- 決算や申告の前に社内で準備することをまとめた投稿
- よくある質問へ短く答える一問一答の投稿
- 得意な業種と対応しない業務をはっきり書いた投稿
型がそろえば担当者が変わっても投稿は止まりません。中身を業種ごとに差し替えるだけで、同じ構成を何度でも使い回せます。
方法3 リールと短尺動画で接触回数を増やす
同じ相手へ何度も届けるにはリールや短尺動画が向いていて、文字だけの投稿よりも新しい人に表示されやすくなります。ドリームビルド様は研修でリールの作り方を身につけて月間の閲覧回数を大きく伸ばしました。
税理士の動画は顔出しの解説と手元の資料だけでも成り立ちます。凝った編集に時間をかけすぎると続かないので、短い時間で作る手順は【2025年最新】Editsアプリの使い方を初心者にもわかりやすく解説!Instagramの編集に最もおすすめな理由とはでまとめています。
方法4 プロフィールと問い合わせの受け口を作り直す
投稿が伸びても問い合わせが来ないときは、プロフィールと受け口の作りが原因になっています。ZERO FARM様は研修のなかでプロフィールを書き直して、アクセス率が8.5%から20%まで上がりました。そのうえでDMで受け付ける流れを整えて、DM経由で16件の野菜販売まで届いています。
受け口を作り直すときに見る場所は次の4つです。
- 1行目へ対応する業種と地域と料金の目安を入れる
- ハイライトに相談の流れと事務所の紹介を分けて置く
- DMの最初の返信文を先に用意しておく
- 問い合わせフォームまでのクリック数を減らす
方法5 無料相談やセミナーへつなげて顧問契約を取る
SNSの投稿から顧問契約が直接決まることはほとんどないので、無料相談やセミナーを間に挟みます。森設計様はペルソナ分析とリールのABテストで勝ちパターンを作りました。その結果としてInstagram経由で月平均3件の問い合わせが入るようになっています。
ドリームビルド様も展示会の問い合わせが0件から月4件へ変わりました。相談の予約枠と当日の進め方を先に決めておけば、会ったあとの取りこぼしも防げます。
税理士の集客にかかる費用と外注・内製の比較
運用代行の費用は毎月出ていくが社内には何も残らない
運用代行はすぐ始められる代わりに、投稿が伸びない月も同じ金額が固定費として出ていきます。もっと重いのは契約を切った途端に発信が止まり、勝ちパターンも事務所に残らない点です。
代行へ丸ごと任せたままだと、次の4つが事務所に積み上がらず担当者が変わるたびに振り出しへ戻ります。
- どの投稿が相談につながったのかを見分ける目
- 事務所の強みを短い言葉で言い切る力
- 相談予約まで運ぶプロフィールと台本の型
- 数字を見て次の投稿を決める手順
税理士の発信は中身の正しさが要になるため、外部任せでも監修のやり取りで社内の時間はそれなりに取られます。
内製で立ち上げるときに必要な時間とコスト
内製でかかるのはツール代ではなく人の時間で、立ち上げの数か月がいちばん重くなります。アカウントの方向を決める作業と撮影の慣れに時間が要るので、最初の数か月は成果より型づくりを優先します。
工務店の株式会社森設計様はペルソナ分析とリール動画のABテストを重ねて、勝ちパターンを固めました。型が決まったあとは月40時間で回る運用まで落とし込み、問い合わせを増やしながら稼働を抑えています。時間の中身は撮影と編集だけでなく、企画とコメント対応まで含めて見積もると後でずれません。
項目 | 運用代行にまとめて任せる | 社内で型を作って回す |
|---|
毎月の費用 | 成果に関わらず固定で出ていく | 担当者の人件費と時間が中心 |
立ち上げの重さ | 軽い。任せれば動き出す | 重い。方向決めと撮影の慣れが要る |
社内に残るもの | 投稿データだけ | 判断の基準と台本の型 |
やめたときの影響 | 発信がその月で止まる | 担当者がそのまま続けられる |
顧問1件のLTVから集客にかけられる金額を逆算する
集客にいくらまで使えるかは、顧問1件が事務所へ残す売上から逆に決めるのが早いです。顧問契約は毎月の顧問料と決算料が続くので、1件増えるだけで数年分の売上が積み上がります。
難しい計算は要らないので、次の3つの手順で自分の事務所の上限額を出してみてください。
- 平均の顧問料と契約が続いている平均の年数を出す
- 2つを掛けて顧問1件あたりの売上を出す
- その何割までを集客へ回せるか社内で決める
同じ金額を使うなら、広告のように止めた瞬間に消えるものより事務所に型が残る使い方を選びます。
外注と内製の分かれ目になる3つの判断基準
迷ったときは毎月の金額を比べるのではなく、次の3つに当てはめると判断がぶれません。
- 伝える中身を事務所の誰かが自分の言葉で語れるか
- 毎月の作業時間を担当者の仕事として確保できるか
- 来年以降も続ける前提か単発で終わらせるか
3つのうち2つ以上に当てはまるなら、社内で型を作る進め方が費用の面でも合います。語れる人はいるのに時間が足りない事務所は、撮影と編集だけを外へ出して企画と相談対応は社内へ残します。
決裁者が見るべきなのは毎月いくら払うかではなく、1年後に事務所へ何が残るかです。
税理士の集客でSNSを使うときの注意点と失敗しやすい5パターン
税理士法の広告規制と守秘義務に気をつける
発信を始める前に、事務所として出していい情報の線引きを決めます。税理士には広告のルールと守秘義務の両方がかかるため、一般企業より書ける範囲は狭くなります。この線引きが無いまま走り出すと、反応の良い投稿ほど危ない内容になりがちです。
日本税理士会連合会は税理士の綱紀保持を事業のひとつに挙げています(参照:日本税理士会連合会)。広告の決まりは所属する税理士会で案内されているので、判断に迷う投稿は公開前に確かめます。出さないものを先に一覧にしておけば、担当者が投稿ごとに悩まずに済みます。
- 顧問先の社名や屋号
- 決算書や申告書に書かれた中身
- 業種と地域を組み合わせた言い方
- 他より安い・必ず通ると読める言葉
個別の税務相談にコメントやDMで答えない
コメントやDMで個別の可否を答えるのは避けます。前提を確かめないまま答えが公開の場に残り、似た状況の人が自分の事情へ当てはめて使ってしまいます。
返し方は事務所のひな形として決めておきます。一般的な考え方までを書いて個別は面談へ案内する形にすれば、担当者が判断に迷いません。同じ質問が何度も届く話題は、そのまま次の投稿のネタになります。
アカウントが凍結されたときに備えておく
アカウントは事務所の都合と関係なく止まることがあります。問い合わせの入口がSNSだけなら、止まった日から相談が途絶えます。
原稿と動画は社内に残し、問い合わせの受け皿を自社サイトにも置いておきます。メルマガやLINEで連絡先を持っていれば、復旧までの間も案内が届けられます。凍結への備えと戻し方の手順は【2026年最新版】Instagramアカウントが凍結される10の理由と対処法で整理しています。
担当者が辞めると発信が止まる体制を作らない
発信を一人に任せた体制は、その人が辞めた時点で止まります。ログイン情報も投稿の作り方も本人の頭の中にしか残らず、次の担当者が同じ所でつまずきます。
- ログイン情報と二段階認証の控え
- 投稿のひな形と過去の原稿
- 伸びた投稿と伸びなかった投稿の記録
- コメントとDMの返し方の見本
月に一度は別の人が投稿を出す日を作ります。手を動かした人が増えれば引き継ぎの説明が短くなり、繁忙期でも発信が途切れません。
数か月で判断してやめてしまうパターン
結果が出る前にやめてしまうのが、いちばん多い失敗です。SNSは投稿が積み上がってから問い合わせにつながるため、始めた直後は数字がほとんど動きません。
展示会の問い合わせが入らなかった不動産会社も、リールの作り方を変えてから相談が届くようになりました。農業の生産者はDMから野菜が売れる流れを作り、収穫体験の席も埋まりました。
見る数字を問い合わせ件数だけにしないのも大事です。保存やプロフィールへのアクセスは先に動くので、そこが伸びていれば続ける判断ができます。
税理士の集客を社内で回す体制と成果の測り方
所長と担当者の役割を先に決めておく
SNSが続かない事務所は担当者ひとりが企画から確認まで抱えています。最初に決めるのは所長の仕事と担当者の仕事の線引きです。ここが曖昧なまま始めると投稿前の確認で毎回止まります。
- 所長の役割:発信するテーマと外へ出さない話を決める
- 所長の確認:公開前に目を通す範囲をあらかじめ狭く決める
- 担当者の役割:ネタ集めから撮影と投稿までを毎週回す
- 担当者の報告:数字を記録して月1回のまとめを作る
所長が全部の文面に目を通す形にすると投稿が週単位で遅れるため、確認は税額や制度の説明に関わる所だけへ絞ります。投稿の時間帯や見せ方は担当者に任せて、迷ったときだけ相談する流れにしておくと手が止まりません。
見る数字を3つに絞って月1回で振り返る
追う数字は3つで足ります。フォロワー数や再生回数まで並べると会議が数字の読み上げで終わるため、顧問先の増え方につながるものだけ残します。
- 問い合わせ件数:DMと予約フォームから届いた相談を合算して数える
- プロフィールアクセス率:投稿を見た人が事務所の紹介まで進んだ割合を見る
- 保存数:料金や手続きの説明があとで見返す中身になっているか確かめる
月1回の振り返りでは投稿の本数ではなく上の3つの動きを見ます。伸びた投稿の共通点をひとつだけ言葉にして、翌月の型として担当者へ渡す進め方が続きます。
ZERO FARM様は研修の中でプロフィールの文面と投稿の1枚目を作り直しました。森設計様はリール動画のABテストを重ねて勝ちパターンを見つけています。どちらも数字を見て直す所を1つに決めたのが共通点です。
研修で社内にノウハウを残すという選択肢
外注は立ち上がりが早い一方で契約を終えた月から発信が止まります。社内に人が育っていないと、同じ費用をかけ続ける前提から抜け出せません。
日本税理士会連合会も会員研修を税理士会の事業のひとつとして掲げています(参照:日本税理士会連合会)。税務の知識を研修で更新するのと同じで、発信のやり方も覚えれば事務所の中に残ります。
- ネタの作り方:顧問先から届く質問を投稿の形へ落とす手順が残る
- 台本と編集の型:担当者が代わっても同じ品質で出せる
- 数字の読み方:どこを直せば問い合わせが増えるか自分で判断できる
ドリームビルド様・森設計様・ZERO FARM様はいずれも未経験から始めて、職員が通常業務の合間で運用を回す形へ変えました。型が社内に残っていれば担当者の交代でも発信は途切れません。
まとめ:税理士の集客はSNSで顧問先を増やす仕組みに変わる
税理士の集客でまず決める3つのこと
紹介や口コミだけの集客は、担当者の退職や代替わりで依頼が止まったときに立て直しが効きません。SNSなら事務所の考え方を先に伝えられるので、料金だけで比べられる商談から抜け出せます。最初に決めるのは次の3つで足ります。
- 媒体を1つに決める:人数と得意な見せ方に合うものを選ぶ
- 相手を1つに絞る:業種と規模と相談の入口をそろえる
- 受け先を決める:問い合わせの窓口と返事をする担当を置く
3つがあいまいなままだと投稿の中身がぶれて、見た人は自分向けの情報だと感じません。先に相手を絞れば話す内容と言葉が決まるので、投稿を作る時間も短くなります。
次の30日でやること
最初に手を付けるのはプロフィールで、誰のどんな相談に答える事務所かをはっきり書きます。そのうえで投稿の型を決めておけば、毎回の作成が同じ手順で回せます。
あとは決めた本数を守って出し続けるだけで、反応が伸びた形が見えてきます。ドリームビルドや森設計の事例でも、相手を先に決めて投稿の形をそろえたことが問い合わせにつながりました。
仕上げに問い合わせが来たあとの流れをまとめておきます。返事をする担当と初回面談までの段取りが決まっていれば、少人数の事務所でも取りこぼしが起きません。媒体を1つ選んで相手を絞るところから、紹介待ちの集客は顧問先が増える仕組みへ変わります。
よくある質問
Q1. 税理士の集客はSNSだけで足りますか?
A. 紹介やセミナーと組み合わせる形が現実的で、SNSは相談前の接点を増やす役割になります。顧問契約は検討の期間が長いので、発信で名前と考え方を知ってもらう時間が必要です。
Q2. 税理士がSNSで発信すると広告規制に触れませんか?
A. 事務所名や実績の出し方には気をつける必要があるので、所属する税理士会の決まりを先に確認してください。顧問先の固有名や決算の中身は出さず、一般化した話に置き換えると安全です。
Q3. 顧問先の問い合わせが増えるまでどのくらいかかりますか?
A. 業種や発信の量で差は出ますが、問い合わせが生まれるまでに数か月は見ておく形になります。工務店の森設計様はInstagram経由で月平均3件の問い合わせを獲得しました。
Q4. 所長ひとりや少人数の事務所でも運用できますか?
A. 撮影と投稿の型を先に決めておけば少人数でも回ります。森設計様は運用の稼働時間を月40時間に収めており、作業を仕組みにすれば兼任でも続けられます。
Q5. 外注と内製はどちらから始めるのがいいですか?
A. 発信の中身を自社で決められるかどうかが分かれ目になり、専門性の高い税務の話は内製のほうが伝わります。立ち上げだけ外部の研修で学んで運用は社内で続ける形なら、費用を抑えやすくなります。
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