企業のSNSアカウント乗っ取りを防ぐ対策と起きたときの対応手順を解説!中小企業でもやるべき?

企業のSNSアカウントが乗っ取られると、投稿の削除や不審なDMの送信だけでなく、積み上げてきたフォロワーとの関係まで一度に失います。

総務省の国民のためのサイバーセキュリティサイトでも、職場での被害事例として公式アカウントが乗っ取られたケースが取り上げられています。

SNSは採用の応募や受注につながる売上の入口になっているため、止まったときの損失は投稿が消えることだけで終わりません。

この記事では経営者と担当者の両方に向けて、乗っ取りが起きる原因と事前にやるべき5つの対策、発覚したあとの対応手順を整理します。

外注している会社が契約で決めておくべき点もまとめたので、自社の運用体制を見直す材料として読み進めてください。

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企業のアカウント乗っ取りで何が起きる?被害の範囲を知る

投稿の削除と不審なDMの送信で顧客の信頼が揺らぐ

乗っ取りで最初に表へ出るのは、これまでの投稿の削除とフォロワーへの不審なDMの一斉送信です。お客様から見れば公式アカウントが怪しい案内を送ってきた状態で、説明が遅れるほど不信感が残ります。

  • 積み上げた投稿やリールがまとめて消される
  • フォロワーへ詐欺サイトへ誘うDMが届く
  • プロフィールの名前や画像が別のものに差し替えられる
  • 問い合わせへの返信が止まり対応が追いつかなくなる

公式の見た目のまま嘘の案内が流れるため、被害は自社だけでなく受け取った人にも広がります。信頼は一度揺らぐと戻すのに時間がかかるので、金額に見えない損失として効いてきます。

採用や受注の入口が止まると売上にそのまま響く

SNSが採用や受注の入口になっている会社ほど、止まった期間がそのまま売上の穴になります。ここが本当の損失で、広告を止めたのと同じ状態が続きます。

  • 医療社団法人 星晶会様は採用用のInstagramから約3ヶ月で求人応募2件を獲得
  • 株式会社クリエートハウジング様はFacebookの発信から200万円の案件を受注
  • どちらも問い合わせの入口がアカウントそのものになっている

入口が数日閉じるだけでも応募や問い合わせは他社へ流れて戻ってきません。採用の募集時期や繁忙期に重なれば、その年の計画ごと作り直しになります。

積み上げたフォロワーとデータが戻らないこともある

アカウントを取り戻せても、消された投稿と離れたフォロワーが元どおりになるとは限りません。復旧の可否はプラットフォーム側の判断に委ねられます。

星晶会様のプロフィールアクセス1,088件のような数字は、毎月の投稿を積み上げて初めて出てきたものです。過去の投稿が消えれば反応の良かった型も分からなくなり、次の改善に使える材料まで失います。

作り直しになった場合は、同じ位置へ戻すまでに月単位の時間と人の手がもう一度かかります。

取引先や従業員まで被害が広がるケース

被害は自社だけで止まらず、DMを受け取った取引先や従業員のアカウントへ連鎖することがあります。総務省も職場での被害事例として公式アカウントの乗っ取りを挙げています(参照:総務省 国民のためのサイバーセキュリティサイト)。

  • 取引先の担当者が偽のDMからリンクを開いてしまう
  • 社員の個人アカウントが同じパスワードで狙われる
  • 社名つきの事例として拡散し検索結果に長く残る

広がり方や社外への伝え方は炎上への対応と重なる部分が多く、初動の考え方は企業SNS炎上の原因と事例まとめ|起きたときの初動対応と防止策【2026年最新版】でまとめています。</p

企業アカウントが乗っ取られる主な原因と入口

推測できる簡単なパスワードの使い回し

乗っ取りの入口でもっとも多いのは、推測しやすいパスワードの使い回しです。ほかのサービスから漏れたIDとパスワードを機械的に試す攻撃があるため、一つ破られると同じ組み合わせのアカウントが一斉に危なくなります。

総務省も安全にインターネットを使うための三原則として、強固なパスワードの設定と多要素認証を挙げています(参照:総務省 国民のためのサイバーセキュリティサイト)。企業のSNSは担当者が複数いるぶん、個人の利用よりも組み合わせが広まりやすい点に気をつけてください。

  • 社名やサービス名をそのまま入れた文字列になっている
  • 設立年や電話番号など公開情報から作った数字を使っている
  • 複数のSNSと社内ツールで同じものを使い回している
  • 担当者の個人アカウントと同じパスワードにしている
  • 昔から変えておらず退職した人も中身を知っている

一つでも当てはまるなら、パスワードの作り直しと多要素認証の設定から先に手を付けるのが近道です。

身に覚えのないリンクから情報を抜かれるフィッシング

次に多いのが、本物そっくりのメールやDMから情報を抜かれるフィッシングです。運営からの警告やなりすまし報告を装って偽のログイン画面へ誘い、担当者が入れたIDと認証コードをその場で奪う手口が目立ちます。

多要素認証を入れていても、コードを自分から打ち込んでしまえば止められません。次の手がかりを担当者全員で共有しておくと、慌てて踏む事故が減ります。

  • 送信元のドメインが公式のものと一文字だけ違う
  • 至急や24時間以内といった言葉で判断を急がせてくる
  • ログイン画面のURLが公式ドメインと一致しない
  • DMでパスワードや認証コードを聞いてくる

三原則にある不用意に開かないという考え方をそのまま社内へ持ち込み、届いたリンクは踏まずに公式アプリから確かめる流れにしておくと安全です。

退職者や元外注先に残ったままのログイン権限

見落とされやすい入口が、退職者や取引の終わった外注先に残ったままのログイン権限です。パスワードを強くしても、正規の鍵を持った人が外にいる状態では意味が薄くなります。

担当者が替わっても権限の一覧を見直す習慣が無いと、退職後も投稿や設定変更ができる状態が静かに続きます。悪意が無くても端末を紛失すれば、そこから本体のアカウントへ入られます。

人が入れ替わった日に権限も外す運用へ変えるだけで、この入口はほとんどふさげます。アカウントを新しく立ち上げるときから、管理者を社内の誰が持つかを決めておくのが安心です。

連携アプリと古い端末からの侵入

最後の入口は、便利さのために増えた連携アプリと使わなくなった古い端末です。分析ツールや予約投稿サービスへ渡した権限は解約後も残ることがあり、その先が破られると本体のアカウントまで届きます。

端末も同じで、更新の止まったスマホやPCにログインが残っていると、本人の知らないところで投稿される恐れがあります。三か月に一度は次の場所を見てください。

  • 連携しているアプリとサービスの一覧
  • ログイン中の端末とログイン履歴
  • 管理者と編集者の人数と顔ぶれ
  • もう使っていないスマホやPCからのログイン

三原則のソフトウェアを最新に保つという話は、SNSを開く端末そのものにも当てはまります。穴がどこにあるかを先に知っておけば、次章の事前対策がそのまま自社の手順になります。

企業のアカウント乗っ取りを防ぐ5つの事前対策

強固なパスワードの設定と管理ルールを決める

最初に手を付けるのはパスワードの使い回しをやめることで、他社サービスから漏れた組み合わせが自社アカウントの入口になります。総務省もサイバーセキュリティの三原則として強固なパスワードの設定と多要素認証を挙げています(参照:総務省 国民のためのサイバーセキュリティサイト)。

  • 1つのアカウントに1つのパスワードを割り当てて他サービスと共有しない
  • 英数字と記号を混ぜた長い文字列にして名前や社名を入れない
  • 複数人で使う場合はパスワード管理ツールに入れて個別に権限を渡す
  • 紙のメモやチャットの履歴に残さず検索できる場所に置かない
  • 担当者が変わったタイミングで必ず変更する

決めた内容は口頭で伝えず1枚の文書にまとめ、入社と異動のときに本人へ渡す形にしておきます。

多要素認証を全アカウントで有効にする

多要素認証はパスワードが漏れても侵入を止められるため、お金をかけない対策の中でいちばん効き目があります。対象はSNS本体だけでなくログインに使うメールアドレスやスマホのアカウントまで広げます。

  • SNSのログインに使っている会社のメールアカウント
  • 各SNSの公式アカウント本体
  • 広告の支払い情報が入っている管理画面
  • 投稿予約ツールや分析ツールのログイン

認証アプリを設定したときに出る復旧コードは印刷して施錠できる場所へ保管し、担当者の端末だけに置かない運用にします。

管理者権限を持つ人を限り、退職時に外す

管理者権限は人数を絞るのが基本で、持っている人が増えるほど乗っ取りの入口も同じ数だけ増えていきます。退職や異動の手続きの中に「SNSの権限を外す」という1行を足すだけでも抜け漏れは減ります。

  • 管理者は最少の人数にして残りは編集権限で足りるか見直す
  • 外部パートナーには必要な範囲の権限だけを渡す
  • 四半期ごとに権限の一覧を洗い出して不要な人を外す
  • 退職と異動のチェック項目に権限の解除を入れる

医療社団法人 星晶会様では採用専用のアカウントをゼロから立ち上げ、月8〜9本のリール投稿まで運用が定着しました。担当と権限をはっきりさせると投稿が続く体制にもつながります。

ソフトウェアと端末を最新の状態に保つ

端末とアプリを最新にしておくことは、偽のログイン画面や不正なアプリによる被害を防ぐ土台になります。サポートが切れたソフトを使い続けると穴が残ったままになるので早めに入れ替えます。

  • 業務で使うパソコンのOSとブラウザ
  • 投稿に使うスマホのOSと各SNSのアプリ
  • 社内のWi-Fiルーターの本体ソフト
  • セキュリティ対策ソフトの定義ファイル

更新は担当者の善意に任せず、月初などの決まったタイミングで全員が確認する流れを作っておきます。

復旧用の連絡先と管理情報を社内で共有しておく

乗っ取りに気づいてから情報を探し始めると復旧が何日も遅れるので、必要なものは平常時にまとめておきます。担当者1人の頭の中にしか無い状態がいちばん危ないです。

まとめるのは登録しているメールアドレスと電話番号、管理者の一覧、各SNSの問い合わせ窓口です。社内の共有ドライブに置いて経営層と担当者の両方が見られるようにします。日々の運用の工夫については【企業Instagram】いいね周りのアルゴリズム効果は?プロが解説でまとめています。

乗っ取りが起きたときの対応手順と社外への連絡

発覚してすぐにやるパスワード変更とセッションの切断

乗っ取りに気づいた直後にやることは、パスワードの変更とログイン中の端末を全部切ることの二つです。なりすまし投稿を消す作業や原因の調査を先にすると、その間も相手が投稿を続けられる状態が残ります。

現場の担当者が迷わず動けるように、次の順番を手順書へ書いて共有しておきます。

  • 管理者のパスワードを変更して多要素認証をかけ直す
  • ログイン中のセッションを全部切り離して不明な端末を外す
  • 連携している外部アプリと予約投稿の設定を止める
  • 管理者権限を持つ人の一覧を開いて知らない人を削除する
  • 気づいた時刻と画面の状態をスクリーンショットで残す

総務省も家庭と職場の両方で、強固なパスワードの設定と多要素認証を最低限の対策として挙げています(参照:総務省 国民のためのサイバーセキュリティサイト)。復旧したあとの再発防止もこの二つが土台になります。

プラットフォームへの申請と復旧までの流れ

自社の操作で管理画面へ戻れないときは、各SNSの不正アクセス窓口へ復旧の申請を出します。申請には本人確認の書類や運用していた事実を示す資料が必要になるので、担当者だけで抱えずに社内で集める段取りを先に決めておきます。

復旧までの日数は申請の中身や審査の混み具合で変わるため、待っている間の連絡手段を別に用意しておくと取引先が困りません。採用アカウントをゼロから立ち上げた星晶会様のような育成期は、発信が止まると積み上げた反応がすぐ落ちます。

  • 公式サイトとメールマガジンで状況を知らせる
  • 他の自社SNSから一時的な案内を出す
  • 問い合わせの受け口を電話とメールへ戻す
  • 復旧の見込みと次の報告日を社内全員へ共有する

顧客と取引先への告知文はどこまで書くか

告知文は事実と相手にしてほしい対応だけを書き、原因の推測は入れません。調査中の内容を先に出すと、あとで訂正する手間が増えて不信感につながります。

書くこと

書かないこと

乗っ取りの発生と発覚した日

原因や侵入経路の推測

なりすまし投稿やDMがあった事実

犯人像や社内の責任の所在

DMに返信しないなど顧客への依頼

確定していない被害の範囲

復旧の状況と次に連絡する時期

調査の途中経過の細かい数字

文面の型は平常時に作って決裁の経路まで決めておくと、発生したその日に出せます。代表の発信で信頼を積んできたクリエートハウジング様のような運用では、謝意と今後の対応を自分の言葉で添えると受け取り方が変わります。

警察や専門機関への相談が必要になる場合

社内の復旧だけで終わらせてよい場合と、外部へ相談すべき場合は分かれます。判断を現場に任せると通報が遅れるので、次のどれかに当たったら決裁者へ上げる決まりにしておきます。

  • 顧客や従業員の個人情報が外へ出た可能性があるとき
  • 金銭をだまし取る投稿やDMが送られたとき
  • 自社名を使った詐欺の報告が外部から届いたとき
  • 復旧したあとも同じ侵入が繰り返されるとき

不正アクセスは法律で禁じられた行為なので、相談の前に時刻や画面の記録をそろえておくと説明が早く済みます。相談先の連絡先と社内の報告経路を一枚にまとめ、担当者の交代があっても引き継げる形で残します。

SNS運用を外注している企業が気をつける注意点

アカウントの所有者を自社名義にしておく

外注でSNSを伸ばすときに最初に確かめたいのは、アカウントの持ち主が自社になっているかどうかです。外注先の個人メールで作られたアカウントは、担当者の退職や契約終了のタイミングでログインできなくなる恐れがあります。

  • 登録メールは自社ドメインの共有アドレスにする
  • 電話番号は会社の代表番号か社用携帯にする
  • 二段階認証の予備コードは自社の責任者が保管する
  • Facebookページや広告の管理画面にも自社の管理者を入れる

名義を自社へ戻す手続きは契約の途中でもできるので、更新の時期を待たずに外注先へ相談しておくと安全です。

外注先に渡す権限は編集までに絞る

外注先へ渡す権限は投稿と編集までにとどめて、管理者の権限は自社に残すのが基本の形になります。管理者を外注先だけが持つ状態だと、連絡が取れなくなった時点で誰も設定を変えられません。

権限の段階

できること

渡す相手

管理者

権限の追加と削除・アカウントの削除

自社の責任者

編集

投稿の作成・コメント返信・広告の入稿

外注先の担当者

分析のみ

数値の閲覧とレポートの出力

社内の関係部署

権限の一覧は定期的に見直して、すでに関わっていない人の名前が残っていないかを点検します。

事故が起きたときの連絡順序を契約書に書く

乗っ取りが起きたときに誰がどの順番で動くかを、契約書か覚書の中へ文字で残しておきます。異変に先に気づくのは外注先の場合も多く、自社へ届くまでに時間がかかると公表も遅れます。

  • 外注先が異変に気づいたら自社の責任者へすぐ連絡する
  • 顧客や取引先へ出す説明文は自社が作る
  • プラットフォームへの報告は権限を持つ側が担当する
  • 夜間や休日に連絡が付かないときの代わりの窓口を決める

総務省のサイトでも、事故が起きた後の対応の体制を前もって整えることが企業向けの対策として挙げられています(参照:総務省 国民のためのサイバーセキュリティサイト)。

運用レポートにログイン履歴の確認を入れる

毎月の運用レポートへログイン履歴と権限の一覧を入れてもらうと、おかしな動きに早い段階で気づけます。表示回数やフォロワーの報告だけでは、知らない端末からのログインが混ざっていても見逃してしまいます。

  • ログインした端末と地域の一覧
  • 権限を持つ人の名前と権限の範囲
  • パスワードを変えた日と変えた人
  • 不審なログインの通知が届いたかどうか

レポートの型は成果の報告とまとめて決めると負担が増えません。成果につながる投稿の作り方は企業SNSで成果を出す投稿内容とは?成功事例から学ぶ運用のコツで整理しています。星晶会様の支援でも採用専用のアカウントを新しく作り、運用の状況を毎月そろえた形で共有しました。

社内ルールと担当者教育の進め方

SNSの正しい利用を含む運用ルールを文書にする

運用ルールは担当者の頭の中に置かず文書にして全員が読める場所へ置きます。総務省も職場での対策の中にポリシーを守る項目としてSNSの正しい利用を挙げています(参照:総務省 国民のためのサイバーセキュリティサイト)。ルールが口頭のままだと人が代わった時点で守られなくなります。

  • 投稿に使う端末とアプリを決めて私物の端末を除く
  • ログイン情報の保管場所と社内での渡し方
  • 見慣れない端末からログインが来たときの報告先
  • 退職や異動のときに権限を外す担当と期限
  • 知らない相手からのDMやメールへの対応の基準

分量を増やしすぎると読まれないので、入った人がその日から動ける要点だけに絞ります。作った文書は社内の共有フォルダへ置き、保管場所も新人研修の資料へ書き添えておくと迷いません。

担当者が1人に偏る体制を変える

被害が大きくなる会社では、権限と手順が担当者1人へ集まっています。その人が休んだ日や辞めた直後は異変に気づける人がいない状態になります。対策を入れる前に、まず運用を複数人で回せる形へ変えるのが先です。

  • 投稿する人と権限を管理する人を分ける
  • 管理者の権限を持つ人を2人以上そろえる
  • 公開前の下書きに別の担当者が目を通す
  • 手順書を見れば代わりの人が投稿できる状態にする

医療社団法人 星晶会様は採用のアカウントをゼロから立ち上げ、月のリール投稿を8〜9本まで回せる形にしました。投稿の型と手順が決まっていれば、担当が増えても品質は落ちません。株式会社クリエートハウジング様のように代表が発信を続ける場合も、手順を共有しておくと社内で引き継げます。

定期的な確認をいつ誰がやるか決める

設定は入れた日で終わりではなく、人も端末も入れ替わるので定期的な見直しが必要です。確認する項目と担当と周期を先に決めておけば、忙しい月でも後回しになりません。

  • ログイン履歴と現在つながっている端末
  • 連携している外部アプリとその権限
  • 管理者と編集者の人数と顔ぶれ
  • 登録している連絡先のメールアドレスと電話番号
  • 二要素認証の方式と予備のコードの保管先

確認の時間は定例会議の中へ組み込み、見た日と気づいたことを記録に残します。記録が残っていれば、おかしな動きが出たときに変化の起点をすぐ追えます。担当者の教育も同じ場で続けて、新しい手口を共有する時間を少しだけ取るとよいでしょう。

まとめ:企業のアカウント乗っ取り対策は事前準備で決まる

今日から着手できる対策の優先順位

まず手を付けるべきは多要素認証の設定と権限の整理で、ここだけでも乗っ取りの入口は大きく減ります。総務省も最低限意識することとして三原則を示しています(参照:総務省 国民のためのサイバーセキュリティサイト)。

順番に迷ったときは、次の並びで上から片づけると抜け漏れが起きにくくなります。

  • 管理者アカウントの多要素認証を全員分オンにする
  • アクセスできる人を洗い出して不要な権限を外す
  • パスワードを共有していたら個別の招待に切り替える
  • 連絡先のメールと電話番号を今の担当者のものへ直す
  • 異変に気づいたときの連絡先と初動を1枚にまとめる

外注と内製のどちらでも必要になる備え

運用を外に出していても、アカウントの持ち主としての備えは自社に残ります。契約が終わるときの権限の返し方を決めておかないと、退任した担当者の端末から入れる状態が続きます。

内製でも外注でも共通して用意しておきたいものは次の3つです。

  • アカウントの所有者と管理者を書いた一覧表
  • 投稿前の確認と緊急時の停止を誰が判断するかの決め
  • 乗っ取りが分かったときに社外へ出す告知の下書き

自社の運用体制を点検する次の一歩

乗っ取り対策は特別な取り組みではなく、ふだんのSNS運用の体制がそのまま強さになります。SNSCHOOLでは医療社団法人 星晶会様の採用アカウントをゼロから立ち上げ、社内の担当者が自分で回せる形まで支援しました。

株式会社クリエートハウジング様のように、代表自身が発信を続けて成果につなげた例もあります。自社の運用を誰がどう管理するかを決めきれていないなら、体制づくりから一緒に点検していくのが早道です。

よくある質問

Q1. 企業アカウントの乗っ取りはどこから気づけますか?

A. 身に覚えのない投稿やDMの送信履歴、ログイン通知、フォロワーからの連絡が最初のきっかけになります。管理画面のログイン履歴と連携アプリの一覧を定期的に見る運用にしておくと、発覚までの時間を短くできます。

Q2. 運用を外注している場合、乗っ取りの責任はどちらが持ちますか?

A. アカウントの持ち主は自社なので、最終的な責任は自社に残ります。契約書でアカウントの所有者とログイン権限の範囲、事故が起きたときの連絡順序を先に決めておくことが必要です。

Q3. 多要素認証を入れると担当者の運用が止まりませんか?

A. 総務省のサイバーセキュリティ初心者のための三原則でも多要素認証は基本に挙げられています。認証コードの受け取り先を個人の携帯だけにせず、複数の担当者が確認できる形にすれば運用は止まりません。

Q4. 乗っ取り対策にかかる費用はどのくらい見ておくべきですか?

A. パスワード管理と多要素認証、権限の整理は追加の費用をかけずに始められます。費用が必要になるのは管理ツールの導入と担当者への教育で、投稿の制作費と同じ枠で考えると判断しやすくなります。

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