SNS運用ROIの計算方法とは?測定指標と改善施策を解説

更新日:2026.02.10

SNS運用のROI(投資対効果)の計算方法を基礎から解説。測定すべき指標、具体的な算出ステップ、ROIを高める施策まで、中小企業の担当者向けに実践的なノウハウをまとめました。

「SNS運用って、本当に意味がありますか?」

クライアントとの初回ミーティングで、私がいちばん多く聞かれる質問がこれです。
投稿を続けて、フォロワーも少しずつ増えている。でも、それが売上にどう繋がっているのか分からない。経営会議で「SNSの成果は?」と聞かれても、うまく答えられない——

そんなモヤモヤを抱えている担当者の方、実はとても多いんです。

私自身、SNSコンサルタントとして10年以上この業界にいますが「ROI(投資対効果)を測る仕組み」があるかないかで、運用の質がまったく変わることを実感しています。
NTTコムオンライン社の調査でも、KPIを設定している企業のSNSマーケティング効果は、設定していない企業の約2倍という結果が出ています(参照:https://nahato.co.jp/knowledge/sns-marketing-5step-practice-method/ )。

この記事では、私が普段クライアントにお伝えしているROI計算の方法を、できるだけ分かりやすくまとめました。「数字が苦手で…」という方でも大丈夫。一緒に整理していきましょう。


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そもそもSNS運用のROI(投資対効果)って何?

ROIとは「Return on Investment」の略で、簡単に言えば「かけたお金に対して、どれだけ儲かったか」を示す数字です。

計算式は「(利益−投資額)÷投資額×100」。例えばSNS運用に月50万円かけて、SNS経由で100万円の売上が出たら、ROIは100%になります。投資した分と同じだけの利益が出た、という意味ですね。

ちなみに、Meta社の公式パートナーであるHawkSEM社は、同社の運用経験をもとにFacebook広告ではROI 300〜400%(投資の4〜5倍のリターン)を「優秀な水準の目安」として挙げています。(参照:https://hawksem.com/blog/facebook-ads-roi/

SNS運用ROIの計算式「(利益−投資額)÷投資額×100」を中心に、利益側(売上・リード獲得)と投資額側(人件費・外注費・広告費・制作費・ツール費用)の構成要素を図解

なぜ「SNSのROIは測りにくい」と言われるの?

「SNSの効果って、正直よく分からないんですよね」
——これも本当によく聞く言葉です。気持ちはすごく分かります。

たとえば、Instagramで御社を知った人が、3か月後にGoogleで検索して問い合わせてきた場合。
これ、分析ツール上では「検索からの流入」としかカウントされないんです。SNSがきっかけだったのに、その貢献が見えない。

TikTok for Business公式ブログでも興味深いデータが出ています。従来のラストクリックモデル(最後にクリックした広告だけを成果とみなす測定方法)で計測すると、TikTokのROIは実際の23分の1に過小評価されていたそうです。(参照:https://ads.tiktok.com/business/en/blog/media-mix-modeling-program

だからこそ、「測り方」を工夫する必要があります。

ROIを測るには、どの数字を見ればいい?

私がクライアントによくお伝えするのは、「直接指標」と「間接指標」の両方を見ましょう、ということです。

PRIZMA社の調査(2025年2月、505名対象)では、ROI評価に「CPA(顧客獲得単価)」を使っている担当者が46.9%で最多でした。(参照:https://syncad.jp/news/82840/ )ただ、CPAだけ見ていても全体像は掴めません。

SNS運用ROIを計算する5ステップのフローチャート。目標設定→コスト整理→成果測定→ROI計算→改善の順に進み、改善から目標設定に戻る循環サイクルを図示

直接指標と間接指標、何が違うの?

直接指標は、ダイレクトに「お金」に換算できる数字です。

  • CPA(顧客獲得単価):1件の問い合わせや購入を獲得するのにかかった費用
  • ROAS:広告費に対してどれだけ売上が出たか。500%なら、1円の広告費で5円売れた計算
  • LTV(顧客生涯価値):その顧客が今後もたらしてくれる利益の合計

一方、間接指標は「将来の売上につながる種まき」を測る数字です。

  • エンゲージメント率:いいねやコメントの反応率
  • リーチ・インプレッション:どれだけの人に届いたか
  • フォロワー増加数:ファンがどれだけ増えたか

私の経験上、直接指標ばかり追いかけると短期思考になりがちです。間接指標も含めて、3つくらいのKPIをバランスよく設定するのがおすすめです。

ROI計算に必要なコスト、ちゃんと把握できてる?

ROI計算の際に制作や投稿にかかる人件費を意外と見落としている方が多いです。

Sprout Social公式のガイドでも、広告費だけでなく制作費、ツール費用、人件費のすべてを投資額に含めるべきと書かれています。(参照:https://sproutsocial.com/roi/instagram-marketing-roi/

含めるべきコスト項目

カテゴリ

内容

社内人件費

担当者の時給×作業時間

運用代行費

外部委託している場合の費用

広告費

各プラットフォームの出稿費用

制作費

撮影、デザイン、動画編集など

ツール費用

投稿管理、分析ツールの利用料

特に「社内人件費」は盲点になりやすいですね。月収40万円の方が月20時間SNS運用に使っていたら、それだけで月5万円のコストです。ここを入れ忘れると、ROIが実際より高く見えてしまいます。

外注を検討している方や、現在の外注費が適正か気になる方は 「SNS運用外注の費用対効果を数値で判断する実践ガイド」も参考にしてみてください。

実際にROIを改善できた事例を紹介します

「理屈は分かったけど、本当にうまくいくの?」という声が聞こえてきそうなので、私たちが支援した事例を2つご紹介します。

【事例1】UGC活用でCVR1.8倍・売上3.7倍(美容・化粧品)

クライアント: DINETTE株式会社様(中小企業)

お悩み: Instagramを頑張っているけど、売上への貢献度が見えない。

やったこと: お客様が投稿してくれた写真(UGC)を、広告のランディングページに活用する仕組みを作りました。

結果: LPの成約率が1.8倍に。売上は3.7倍になりました。自社で素材を作るコストも減って、一石二鳥でした。

【事例2】3万円の広告費で3件のリード獲得(建設・工務店)

クライアント: 株式会社ドリームビルド様(中小企業)

お悩み: アカウントをゼロから立ち上げる段階。少ない予算で見学会の申込みを取りたい。

やったこと: 競合をしっかりリサーチして、差別化できるリール動画を制作。広告もターゲットを絞って少額からテスト。

結果: たった3万円の広告費で、見学会申込み3件。CPA1万円という驚きの効率でした。

どちらも「大きな予算がないとダメ」なんてことはない、という証明になる事例だと思います。


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ROIを計算する5つのステップ

では、実際にどう計算すればいいか。私がクライアントにお伝えしている5ステップをご紹介します。

SNS運用ROI測定指標を「成果への近さ」と「測定しやすさ」の2軸で分類したマトリクス。直接指標(CPA・ROAS・LTV)と間接指標(エンゲージメント率・リーチ・フォロワー数)を4象限に配置

ステップ1:目標とKPIを決める

まずは「何のためにSNSをやるのか」を明確にしましょう。認知を広げたいのか、問い合わせを増やしたいのか、直接売上を作りたいのか。目標によって見るべき数字が変わります。

KPIは欲張らず、3つ程度に絞るのがコツです。

具体的な設定方法は「SNSマーケティングのKPIの設定方法は?媒体・目的別に解説」で詳しく解説しています。

ステップ2:コストを全部洗い出す

人件費、外注費、広告費、ツール費用…。先ほどお伝えした項目を全部足し算してください。最初は概算で大丈夫ですよ。

外注している場合は「SNS運用外注の費用対効果を数値で判断する実践ガイド」も併せてご確認ください。

ステップ3:成果を数字にする

SNS経由の売上が分かればベスト。分からない場合は、「問い合わせ10件のうち1件成約、平均単価100万円」なら、問い合わせ1件=10万円の価値、という具合に換算します。

ステップ4:ROIを計算する

計算式:ROI(%)=(成果 − コスト)÷ コスト × 100

:コスト50万円、成果100万円なら ROI=(100万円−50万円)÷50万円×100=100%

ステップ5:振り返って改善する

数字が出たら終わり、ではありません。「なぜこの結果になったのか」を考えて、次に活かす。これを月1回でも続けると、どんどん精度が上がっていきます。

よくある質問

ROI測定って、特別なツールが必要?

基本的なROI測定なら、無料ツールで始められます。InstagramやFacebookにはもともとインサイト機能がついていますし、Google Analyticsを組み合わせれば、SNSからの流入やコンバージョンも追えます。

ただし、複数チャネルをまたいだ貢献度の分析(アトリビューション)や、先ほど触れたMMM(メディアミックスモデリング)のような高度な分析をしたい場合は、有料ツールや専門家の力が必要になることもあります。

最初は無料ツールで「測る習慣」を作り、必要に応じてステップアップしていく、という順番がおすすめですよ。

ROIがマイナスだったら、やめたほうがいい?

すぐにやめる必要はありません。SNSは認知を広げたり、ファンを育てたりする「長期戦」の側面もありますから。

ただ、6か月〜1年続けても改善の兆しがなければ、やり方を見直すタイミングかもしれません。
大事なのは「なんとなく続ける」のではなく、数字を見て判断すること。私もよくクライアントに「感覚ではなくデータで決めましょう」とお伝えしています。

うちはBtoBなんですが、ROI測定できますか?

もちろんできます。ただ、BtoCに比べて少し工夫が必要ですね。

BtoBは商談から成約まで時間がかかるので、「資料ダウンロード数」や「問い合わせ数」を中間KPIに設定します。そして「資料DL50件のうち1件成約、単価500万円」なら、資料DL1件=10万円、という具合に金額換算すればOKです。

まとめ

ここまでお読みいただき、ありがとうございます。

SNS運用のROI計算、最初は少しハードルが高く感じるかもしれません。でも、一度仕組みを作ってしまえば、あとは繰り返すだけ。「なんとなく」の運用から、「数字で語れる」運用に変わると、社内の評価もぐっと変わりますよ。

最後に、今日のポイントをおさらいしておきますね。

  • 計算式:ROI=(利益−投資額)÷投資額×100
  • 指標選び:直接指標と間接指標をバランスよく、3つ程度に絞る
  • コスト把握:社内人件費も忘れずに含めるちなみに、Meta社の公式パートナーであるHawkSEM社は、同社の運用経験をもとに、Facebook広告ではROI 300〜400%(投資の4〜5倍のリターン)を「優秀な水準の目安」として挙げています。(参照:https://hawksem.com/blog/facebook-ads-roi/
  • 5ステップ:目標設定→コスト整理→成果測定→計算→改善
  • 継続が大事:月1回でも測定を続けると、精度が上がっていく

最初から完璧を目指さなくて大丈夫です。まずは「測ってみる」ことから始めてみてください。

もし「自社だけでは難しそう…」と感じたら、私たちにご相談いただければと思います。一緒に最適な形を考えましょう。


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