「とりあえずSNSをやってほしい」
そう言われて、総務や企画の仕事と兼任しながらSNS運用を任されている方は多いのではないでしょうか。
何を投稿すればいいのか分からない。成果が出ているのかも分からない。本業が忙しくて更新が止まってしまう。中小企業でSNSを1人で回す担当者の多くが、こうした悩みを抱えています。
しかし、1人運用は決して「無理ゲー」ではありません。やることを絞り、目的を明確にし、社内の協力を得る仕組みを作れば、限られたリソースでも成果を出せます。
本記事を執筆しているSNSCHOOLは、700社以上の中小企業のSNS運用内製化を支援してきました。その中には、1人担当で成果を出している企業も数多くあります。本記事では、これらの支援実績から得た知見をもとに、1人運用で成果を出すための具体的な方法をお伝えします。
現実的な運用設計、最小限の社内体制、実際に成果を出した企業の事例、そして外注活用の判断基準まで網羅しました。この記事を読むことで、「何をやって、何をやらないか」が明確になり、無理なく続けられる運用の道筋が見えてくるはずです。
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中小企業でSNSを「1人で回す」がつらくなる3つの理由
中小企業のSNS運用が続かない、成果が出ない。その原因は、担当者の能力不足ではありません。多くの場合、運用を始める前の段階で問題が生じています。ここでは、1人運用がつらくなる代表的な3つの理由を整理します。
「とりあえずSNSやって」の丸投げが招く混乱
「競合もやっているから、うちもSNSを始めよう」。経営者や上司のこうした一言から、SNS運用がスタートするケースは少なくありません。
問題は、具体的な指示がないまま担当者に任されることです。何のためにやるのか、誰に届けたいのか、どんな成果を期待しているのか。これらが曖昧なまま始めると、担当者は手探りで投稿を続けることになります。
方向性が定まらないまま運用を続けても、成果は見えにくいものです。結果として「やっても意味があるのか」という疑念が生まれ、モチベーションが下がっていきます。
本業との兼任で時間が取れない現実
中小企業のSNS担当者の多くは、総務、広報、営業など他の業務と兼任しています。SNS運用に使える時間は、1日30分から1時間程度という方がほとんどです。
しかし、SNS運用には想像以上に工数がかかります。ネタ探し、撮影、画像作成、文章作成、投稿、コメント対応、数値分析。これらをすべて1人でこなそうとすると、本業に支障が出るか、SNS更新が止まるかのどちらかになりがちです。
「空いた時間に投稿しよう」という姿勢では、継続は難しいのが現実です。
目的も評価基準も不明確な「やらされ運用」
SNS運用の目的が曖昧だと、何をもって成功とするかも決まりません。フォロワー数を追えばいいのか、いいね数なのか、問い合わせ件数なのか。評価基準がないまま運用を続けると、担当者は常に不安を抱えることになります。
さらに、上司や経営層から「フォロワーが増えていないね」と言われても、それが本当に問題なのか判断できません。目的と指標が明確でなければ、適切な改善もできないのです。
この「やらされ感」が、SNS運用を苦痛なものに変えてしまいます。
まず整理すべきSNS運用の目的と「やらないこと」
1人でSNSを回すなら、すべてをやろうとすることはおすすめしません。限られた時間で成果を出すには、目的を絞り、やらないことを決めることが重要です。運用の軸となる目的設定と、追うべき指標の考え方を解説します。
目的別に考えるSNSの役割(認知・採用・集客)
SNS運用の目的は、大きく3つに分類できます。認知拡大、採用強化、そして集客・問い合わせ獲得です。
認知拡大が目的なら、自社の存在や強みを広く知ってもらうことがゴールになります。採用強化なら、求職者に会社の雰囲気や働く人の姿を届けることが中心です。集客が目的なら、商品やサービスへの興味を高め、問い合わせにつなげる導線設計が必要になります。
重要なのは、この3つすべてを同時に追わないことです。1人運用では、まず1つの目的に集中しましょう。目的が明確になれば、投稿内容も自然と定まってきます。
追わなくてよい指標を決める
目的が決まったら、次は「追わない指標」を決めます。これが1人運用を楽にするポイントです。
たとえば、集客が目的ならフォロワー数に一喜一憂する必要はありません。フォロワーが少なくても、投稿を見た人が問い合わせにつながれば成果です。逆に、認知拡大が目的なら、問い合わせ件数を短期的に追う必要はないでしょう。
SNSCHOOLの支援先でも、目的に合わない指標を追って疲弊していたケースはよくあります。すべての数値を改善しようとせず、目的に直結する1〜2個の指標に絞ることをおすすめします。
1人運用で成果を出すシンプルな目標設定
目的と指標が決まったら、具体的な目標を設定します。ただし、1人運用では複雑な目標設定は避けましょう。
SNSCHOOLでは、成果を出すための基準として「インプレッションの10%がプロフィール訪問、そのうち3%がフォロー、さらに1%が行動(問い合わせ等)」という歩留まり指標を活用しています。この数値を目安にすれば、どこがボトルネックかを把握しやすくなります。
最初の目標は「週2回投稿を3ヶ月続ける」など、行動ベースで設定するのも有効です。継続できる仕組みを作ることが、成果への第一歩になります。
1人担当でも回せる現実的な運用設計
目的が定まったら、次は具体的な運用設計です。1人で回すには、理想ではなく「続けられる現実的な計画」が必要です。ここでは、実際に成果を出している企業の事例をもとに、時間配分やスケジュールの組み方を解説します。
週の作業時間と投稿頻度の目安
1人運用で最も多い質問が「どのくらいの時間と頻度が必要か」というものです。
SNSCHOOLの支援先である株式会社森設計では、担当者1名が月間約40時間、週2回投稿の体制でInstagramを運用しています。この工数でInstagram経由の問い合わせを3件獲得しました。
週40時間の本業がある中で、SNSに使える時間は週5〜10時間程度が現実的です。この時間内で成果を出すには、毎日投稿を目指すのではなく、週2〜3回の投稿を確実に続けることを優先しましょう。
投稿頻度を下げても、質の高い投稿を継続する方が成果につながります。
1週間の運用スケジュール例
「空いた時間に投稿する」という姿勢では、更新は止まります。SNS運用を業務スケジュールに組み込むことが継続の鍵です。
以下は、週2回投稿を想定した1週間のスケジュール例です。
- 月曜日:ネタ出し・企画検討(30分)
- 火曜日:素材収集・撮影(30分)
- 水曜日:投稿作成・予約設定(1時間)/1本目投稿
- 木曜日:コメント確認・返信(15分)
- 金曜日:投稿作成・予約設定(1時間)/2本目投稿
- 土日:予約投稿が自動公開
ポイントは、作業を細かく分けて毎日少しずつ進めることです。「水曜に全部やる」と決めると、その日に予定が入ったときに破綻します。
投稿ストックと予約投稿で負担を減らす
1人運用で陥りがちな失敗が「毎回ゼロから投稿を作る」ことです。これでは時間がいくらあっても足りません。
効率化のコツは、投稿のテンプレート化とストック作りです。画像の構成(1枚目は文字入り、2枚目は商品写真など)や文章の型(タイトル→本文→締めの一言)をあらかじめ決めておけば、作成時間を大幅に短縮できます。
また、時間に余裕があるときに2〜3本分の投稿を作りためておくと、繁忙期でも更新が途切れません。予約投稿機能を活用すれば、週末や祝日の投稿も自動化できます。
「ネタに悩む時間」を減らすには、曜日ごとに投稿カテゴリーを固定する方法も有効です。月曜は「お役立ち情報」、水曜は「事例紹介」、金曜は「社内の様子」といった具合に決めておけば、毎回ゼロから考える必要がなくなります。
中小企業SNS担当が押さえるべき「最小限の運用体制」
1人で投稿作業を担当するとしても、完全に孤立した状態では続きません。経営層の理解、最低限のルール、社内からの情報収集。この3つが揃うことで、1人運用は持続可能になります。
担当者の役割と経営層の協力を得るコツ
まず明確にすべきは、SNS担当者の役割範囲です。投稿作成だけなのか、戦略立案も含むのか、問い合わせ対応まで担うのか。これが曖昧だと、担当者の負担は際限なく膨らみます。
経営層の協力を得るには、SNS運用の目的と期待できる成果を具体的に説明することが有効です。「認知拡大のために月8回投稿し、3ヶ月後にフォロワー500人を目指す」といった形で、目標を数値化して共有しましょう。
また、定期的な報告の場を設けることも重要です。月1回、10分程度でも構いません。進捗を共有することで、経営層の関心を維持し、必要なときに協力を得やすくなります。
最低限の承認フローとルールのひな形
1人運用でも、投稿前のチェック体制は必要です。誤字脱字、事実誤認、炎上リスクのある表現。これらを担当者1人で完璧に防ぐのは困難です。
最低限のルールとして、以下の3点を決めておくことをおすすめします。
- 投稿前に上長または同僚1名が内容を確認する
- 顧客情報や社外秘に該当する内容は投稿しない
- ネガティブなコメントへの対応方針を事前に決めておく
承認フローは複雑にしすぎないことがポイントです。確認者が多いほど投稿までの時間がかかり、タイムリーな発信ができなくなります。「1名確認で投稿OK」程度のシンプルなフローが現実的です。
社内からネタを集める仕組みづくり
1人運用で最も苦労するのが、投稿ネタの確保です。担当者だけで考えていると、ネタはすぐに尽きてしまいます。
解決策は、社内から情報が自然と集まる仕組みを作ることです。たとえば、営業担当に「お客様の声で印象的だったものがあれば教えてください」と依頼する。製造現場に「新しい取り組みがあれば写真を撮っておいてください」とお願いする。こうした小さな協力を得るだけで、ネタの幅は大きく広がります。
具体的な方法として、社内チャットに「SNSネタ共有」のチャンネルを作る企業もあります。現場のスタッフが気軽に写真やエピソードを投稿できる場があれば、担当者の負担は大幅に軽減されます。
SNSの強みは「中の人」の視点が見えることです。担当者だけでなく、社内のさまざまな人の声を届けることで、企業の魅力がより伝わりやすくなります。
成功している中小企業の「1人運用」事例
「1人でSNSを運用して本当に成果が出るのか」。そう疑問に思う方も多いでしょう。ここでは、SNSCHOOLが支援した企業の中から、1人または少人数で成果を出した3つの事例を紹介します。
60代未経験から初月800リーチを達成した事例
【業界】サービス業・住宅改修(ひむか総合商社株式会社)
【課題】 60代の営業職がSNS担当を任されましたが、プライベートでもSNSを使った経験がありませんでした。何から始めればよいか分からない、まさにゼロからのスタートでした。
【施策】 まずInstagramのアルゴリズムの基礎と、編集ツールの使い方を習得しました。同時に、運用の目的とターゲットとなるペルソナを明確に設定。闇雲に投稿するのではなく、誰に届けたいかを定めてから発信を開始しました。
【成果】 投稿開始から初月で13投稿を達成し、月間800リーチを超える結果となりました。
この事例が示すのは、年齢やSNS経験の有無は関係ないということです。仕組みと戦略を最初に学ぶことで、未経験者でも迷わず立ち上げられます。
週2回投稿・月40時間で問い合わせ獲得した事例
【業界】建築業・工務店(株式会社森設計)
【課題】 専門的な建築知識をどう発信すればよいか悩んでいました。試行錯誤に時間を取られ、本業への影響も出始めていました。
【施策】 担当者1名による週2回投稿の体制を確立しました。ポイントは「投稿の型」を作ったことです。画像構成や文章の流れをテンプレート化し、毎回ゼロから考える手間を省きました。
【成果】 月間の運用工数は約40時間。この体制でInstagram経由の問い合わせを3件獲得することに成功しました。
限られた時間で成果を出す鍵は、投稿の型化にあります。作業を効率化することで、継続と成果の両立が可能になります。
経営者1人のFacebook運用で200万円案件を受注した事例
【業界】不動産業(株式会社クリエートハウジング)
【課題】 経営者自らがSNSを運用するため、継続しやすく、かつ信頼につながる発信方法を模索していました。
【施策】 写真撮影よりも文章を書くことが得意だったため、Facebookを選択しました。自社の理念や顧客との関わりを長文で丁寧に綴り、コメントへの返信も地道に続けました。
【成果】 Facebook経由で問い合わせがあり、200万円規模の案件受注につながりました。
この事例から学べるのは、自分の得意なスタイルを選ぶことの重要性です。すべてのSNSを使いこなす必要はありません。経営者自身の言葉で想いを発信することが、強い信頼を生み出します。
どこまで自社でやり、どこから外注するか
1人運用を続ける中で、「全部自分でやるのは限界」と感じる場面が出てきます。そのとき重要なのは、何を内製し、何を外注するかの判断です。ここでは、外注活用の考え方と選び方を解説します。
完全内製・部分外注・フル代行の比較
SNS運用の外注には、大きく3つのパターンがあります。
1つ目は完全内製です。企画から投稿、分析まですべてを自社で行います。コストは抑えられますが、担当者の負担は大きくなります。社内にノウハウが蓄積される点はメリットです。
2つ目は部分外注です。撮影だけ、画像作成だけ、分析レポートだけなど、特定の工程をプロに任せます。担当者の負担を軽減しつつ、運用の主導権は社内に残せます。
3つ目はフル代行です。企画から投稿まで一括して外部に委託します。担当者の工数は最小限になりますが、コストは高くなります。また、自社にノウハウが残りにくい点は注意が必要です。
1人運用の限界を感じたら、まずは部分外注から検討することをおすすめします。
外注しやすい工程と費用感の目安
外注を検討する際、どの工程を任せるかで費用対効果が変わります。
外注しやすい工程の代表例は以下のとおりです。
- 撮影・動画編集:月3〜10万円程度
- 画像デザイン作成:1枚1,000〜5,000円程度
- 投稿文のライティング:1本3,000〜10,000円程度
- 月次レポート作成:月1〜3万円程度
一方、企画立案やコメント対応は、自社の文化や顧客理解が必要なため内製向きです。「作業」は外注し、「判断」は内製するという切り分けが基本になります。
費用対効果を考えると、最も時間がかかっている工程から外注するのが合理的です。まずは自分の作業時間を記録し、ボトルネックを把握することから始めましょう。
SNS運用代行を選ぶ際のチェックポイント
外注先を選ぶとき、価格だけで判断するのは危険です。以下のポイントを確認しましょう。
- 自社の業界や規模に近い支援実績があるか
- 丸投げではなく、社内にノウハウを残す姿勢があるか
- レポートや改善提案の頻度と内容は十分か
- 担当者との連絡手段や対応スピードは適切か
特に重要なのは、将来的に自社で運用できる体制を目指せるかどうかです。代行に依存し続けると、契約終了後に運用が止まってしまいます。
SNSCHOOLでは、700社以上の支援を通じて、単なる代行ではなく「内製化」を重視したサポートを行っています。自社で戦略を立て、改善し続けられる体制とスキルを社内に残すことが、長期的な成果につながります。
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まとめ
中小企業でSNSを1人で回すことは、決して不可能ではありません。ただし、すべてを完璧にやろうとすると破綻します。成果を出している企業に共通するのは、やることを絞り、続けられる仕組みを作っていることです。
本記事のポイントを3つにまとめます。
- 目的と「やらないこと」を明確にすることです。認知・採用・集客のうち1つに絞り、追わない指標を決めることで、迷いなく運用を進められます。
- 現実的な運用設計を立てることです。週2回投稿、月40時間程度の工数を目安に、投稿の型化やストック作りで効率化を図りましょう。
- 1人で抱え込まない体制を作ることです。経営層の理解を得て、社内からネタを集める仕組みを整えれば、継続のハードルは大きく下がります。
そして、限界を感じたら外注活用も選択肢に入れてください。すべてを任せるのではなく、作業は外注し、判断は内製するという切り分けが有効です。
SNS運用は、正しい仕組みと戦略があれば、1人でも成果を出せます。まずは本記事の内容を参考に、自社に合った運用スタイルを見つけてください。
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