Instagram採用とは?成功事例と導入のメリットを徹底解説

Instagram採用とは、企業がInstagramを活用して自社の魅力を発信し、応募者との接点を増やす採用手法のことです。
求人媒体だけでは伝えきれない「社風」や「働く人の雰囲気」を写真や動画で表現できるため、特に若年層やSNSに親しむ世代へのアプローチに効果的です。
近年では大手企業から中小企業まで幅広く導入され、社員の日常を切り取ったストーリーズや、リール動画によるリアルな仕事風景の発信が応募数増加につながった事例も数多くあります。
本記事は、600社以上にSNS内製化支援を行ってきたBESW社が提供する「SNSCHOOL」 のノウハウを基に執筆しています。企業のSNSを伸ばしてきた実績に裏打ちされた知見をもとに、Instagram採用のメリット・注意点、成功事例、導入ステップ、運用のコツまでを徹底解説します。
こちらの動画では、BESWが支援したSNS採用で応募獲得単価5000円になった成功事例を紹介しています。ぜひ記事と合わせてご視聴ください。
SNSCHOOLにご興味のある方はこちらもご覧ください
Instagram採用とは?—目的と活用の背景
Instagram採用とは、Instagramを活用して自社の魅力や働く環境を発信し、求職者との接点を広げる採用活動のことです。
従来の求人媒体や採用サイトでは伝わりにくい「社風」「社員の人柄」「日常の雰囲気」などを、写真や動画を通じて直感的に届けられる点が大きな特徴です。
背景には、Z世代を中心とした若年層のSNS利用の変化があります。特に10代〜20代の多くが就職・転職活動の情報収集にInstagramを活用しており、企業にとって「求職者が普段から利用しているプラットフォームで接点を作る」ことが重要になってきました。
さらにInstagramはリールやストーリーズといった短尺動画機能を備えており、企業のリアルな姿をタイムリーに発信できます。Z世代は写真や動画といった視覚的コンテンツに慣れ親しんでおり、こうした発信はテキスト中心の求人情報よりも親近感や信頼感を与えやすく、応募意欲の向上にもつながります。
実際、アメリカでは10年前から9割近い企業がSNS採用を活用しており、若手人材獲得のスタンダードになっています。一方日本は4割程度にとどまりますが、Z世代の約6割が企業のSNSを参考に就職活動を行っており、今後は加速度的に普及することが予想されます。
つまりInstagram採用は、単なる情報発信ではなく、Z世代をはじめとする若手層との接点を強化しながら、企業ブランディングと応募者獲得を同時に実現できる手法 として注目されているのです。
Instagram採用のメリットと注意点
Instagram採用には、他の求人媒体では得られない強みがある一方で、効果を最大化するためには注意すべき点も存在します。ここでは代表的なメリットと注意点を整理し、企業が導入時に意識すべきポイントを解説します。
求人サイトでは伝わらないビジュアル訴求力
Instagramの最大の強みは、写真や動画を通じて「働く人」や「職場の雰囲気」を直感的に伝えられる点です。求人票では表現しにくいカルチャーや日常の様子を、リールやストーリーズで可視化することで、応募者が具体的に働く姿をイメージしやすくなります。
特にZ世代は文字よりもビジュアルでの理解に親和性が高く、視覚的に訴える情報は応募意欲を高める効果があります。
多くの企業では運用を代行サービスは使わずに自社で内製化して行っています。その方がより社風や職場の雰囲気が伝わりやすい傾向にあります。
内製化のメリットについてはこちらの記事もご確認ください。
若年層との接点・企業ブランド訴求の親和性
Instagramは10代〜20代の利用率が非常に高く、Z世代との接点を持つには欠かせないプラットフォームです。採用情報だけでなく、社員の日常や企業の取り組み、社内イベントなどを発信することで、求職者は企業の「人」や「文化」に共感しやすくなります。
さらに採用広報がブランディングと直結するため、企業全体のイメージアップにもつながり、採用だけでなく顧客や取引先への信頼醸成にも効果を発揮します。
運用の負荷とアルゴリズム対応の難しさ
一方で、Instagram採用には運用コストの課題もあります。継続的に魅力的な写真や動画を制作・投稿し続けるには、担当者のリソース確保が不可欠です。また、Instagramのアルゴリズムは日々変化しており、適切な投稿頻度や最適なフォーマットを常に把握する必要があります。
フォロワーが伸び悩んだり、投稿がリーチしないといった壁に直面する企業も多く、戦略的に運用を設計しなければ効果が限定的になってしまう点は注意が必要です。
Instagramの最新アルゴリズムについて学びたい方はこちらの記事もご参照ください。
成功事例で見るInstagram採用の実践法
Instagram採用で成果を上げている企業は、単なる求人情報の発信に留まらず、日常的な投稿やユーザー参加型の施策をうまく取り入れています。ここでは代表的な成功パターンを紹介し、どのように実践できるのかを解説します。
社員の日常・社風を伝えるストーリーズ/リール活用
ある企業では、社員のワークスタイルやオフィスの雰囲気をストーリーズで日常的に発信しています。24時間で消えるコンテンツは“リアル感”を演出しやすく、学生や若手人材から「実際の働き方が見えて安心した」という声を集めています。
また、リール動画を活用して短尺で社内イベントやプロジェクト風景を紹介することで、応募前に企業の文化や働き方を理解してもらえるようになり、エントリー数の増加につながった事例もあります。
応募者が最も注目しているのは『インターンシップ・説明会情報』や『働いている社員のリアルな声』です。実際に入社動機や仕事内容を紹介する社員インタビューは、Z世代にとって大きな安心材料となります。
実際にBESWが支援した金融系システムエンジニアの採用事例では、SNS運用をゼロから立ち上げ、社員インタビューやペルソナに寄り添った投稿を継続することで、わずか数か月で応募数が 月7件 → 月60件 に成長しました。
インフルエンサーや社員起用によるUGC活用
UGC(ユーザー生成コンテンツ)を取り入れた成功事例も多く見られます。例えば、自社の若手社員にInstagramアカウントで発信を任せることで、「リアルな働き手の声」がそのまま採用広報コンテンツになったケースがあります。
また、業界に影響力のあるインフルエンサーや卒業生とのコラボレーションを行い、企業の魅力を外部視点で伝えることで、これまで接点のなかった層へのリーチを拡大した企業もあります。
キャンペーンやハッシュタグでの応募誘導
「#〇〇で働く」「#社員インタビュー」などのハッシュタグを活用し、求職者が検索や関連投稿から自然に企業アカウントへ流入できるよう工夫している事例もあります。
さらに、特定の期間に「フォロー&シェアキャンペーン」や「社員紹介リールにコメントした人に説明会案内を送る」といった企画を実施し、エンゲージメントを高めつつ応募につなげるケースも増えています。
このようにキャンペーンやハッシュタグは、情報拡散と応募導線を同時に実現できる有効な施策です。
有効なハッシュタグについてまとめた記事を公開しています。うまく作れないという方はこちらのテンプレートを活用してみてください。
Instagram採用の導入ステップ(ステップ別)
Instagram採用を効果的に行うには、思いつきで投稿するのではなく、事前に設計されたステップを踏むことが重要です。以下の流れに沿って準備・運用することで、安定して成果につながる仕組みを構築できます。
プロフィール設計(アカウント名・自己紹介文・リンク最適化)
最初のポイントはプロフィール設計です。
- アカウント名は企業名や採用専用アカウントであることが分かるように設定し、検索性を高めます。
- 自己紹介文では、採用目的を明示し、応募者に「どんな人材を求めているのか」が伝わるように簡潔にまとめます。
- リンク最適化は応募フォームや採用サイトに直接遷移できるようにするのが基本ですが、複数の情報を見せたい場合は「リンクまとめツール」を活用すると便利です。
投稿計画とコンテンツフォーマット設計(動画・カルーセルなど)
採用アカウントの運用は、継続性が成果のカギを握ります。
- 投稿テーマを「社員インタビュー」「仕事紹介」「社内イベント」など数種類に絞り、週ごとにローテーションを組むと運用が安定します。
- フォーマットは写真だけでなく、カルーセル投稿(複数画像スライド)やリール動画を組み合わせることで、飽きられにくくなります。
- コンテンツごとに「応募につながる導線(リンクや説明会案内)」を必ず入れることがポイントです。
- 『誰を採用したいのか』というペルソナ設計が最重要です。明るく活発な人材を求めるのか、真面目で誠実な人材を求めるのかによって、コンテンツのトーンや表現は大きく変わります。
投稿の視覚設計(統一感・レイアウト・サムネ工夫)
Instagramでは見た目の統一感がブランド力に直結します。
- 色味やフォントをあらかじめ決め、フィード全体が一目で“自社らしい”と分かる世界観を作ることが重要です。
- サムネイルは「テキスト+写真」の組み合わせで、スクロール中でも目を引くデザインを意識します。
- 投稿のトーンやデザインが統一されることで、採用候補者から「しっかり運用している会社」という信頼を得られます。
投稿を作るのが大変という方は、Instagramのリール投稿がカンタンにできるEditsアプリを活用してみましょう。まだ使ったことが無いという方は、必須アプリなのでぜひ使い方をマスターしてください。
エンゲージメントによるアルゴリズム最適化
Instagramのアルゴリズムは「どれだけユーザーに反応されているか」を重視します。
- 投稿直後のいいね・コメント・保存を増やす工夫を行うことで、リーチが広がりやすくなります。
- 社員にも積極的にシェアやコメントを依頼し、初動エンゲージメントを高めるのも有効です。
- また、アンケート機能や質問スタンプを使った双方向コミュニケーションも、アルゴリズム上の評価を上げる要素となります。
広告運用とターゲティング活用(必要に応じて)
オーガニック投稿だけではリーチに限界があるため、必要に応じて広告も活用します。
- Instagram広告は年齢・地域・興味関心で細かくターゲティングできるため、「特定エリアの学生にだけ広告を出す」といった精度の高い配信が可能です。
- 広告は説明会やインターン募集など、明確なゴールがある場面で使うと効果が最大化します。
- オーガニック運用と広告配信を組み合わせることで、「広く認知 → 興味喚起 → 応募」という導線を強化できます。
SNS広告について知りたい方はこちらの記事もチェックしてみてください。
成果測定と改善のためのKPI設計と分析
Instagram採用は、投稿を続けるだけでは成果に直結しません。重要なのは「何を成果とするか」を明確にし、数値に基づいた改善を重ねていくことです。ここでは採用活動で押さえておくべき主要なKPIと、その活用方法を整理します。
フォロワー数・いいね/コメント率・求人応募数
採用活動におけるKPIは「フォロワー数」だけでは不十分です。
- フォロワー数:母数の拡大を示す指標。ただし数だけでなく「ターゲット層(学生・若手社会人)が増えているか」を確認する必要があります。
- いいね・コメント率(エンゲージメント率):アカウントがどれだけ「共感」や「関心」を得られているかを測る重要な指標です。
- 求人応募数:最終的な採用活動のゴール。Instagram経由でどれだけ応募につながったかをトラッキングできる仕組み(専用フォームやURLパラメータの設定)が欠かせません。
インサイト活用(閲覧・クリック・スワイプアップ等)
Instagramの「インサイト」機能を活用することで、より詳細なユーザー行動を把握できます。
- 投稿の閲覧数・リーチ数:どのコンテンツが新規ユーザーに届きやすいかを把握する指標。
- プロフィールクリック数:投稿からプロフィールに遷移した人数は「興味関心の高さ」を示す。
- リンククリック数/スワイプアップ数:応募フォームや採用ページに到達したユーザー数を可視化でき、応募導線の強さを確認できます。
これらのデータを定期的に確認することで、「どの投稿が応募につながりやすいか」を分析し、次回以降の改善に活かせます。
インサイトについてもっと詳しく学びたい方はこちらの記事をご確認ください。
PDCAサイクル構築での継続的改善
KPIを設定・計測するだけでは不十分で、改善につなげる仕組み=PDCAサイクルの構築が重要です。
- Plan(計画):ターゲットに合わせた投稿テーマ・頻度・導線を設計する。
- Do(実行):計画に沿ってコンテンツを作成し、実際に投稿する。
- Check(検証):インサイトや応募数などのデータを確認し、仮説と結果を比較する。
- Act(改善):成果の出た施策を継続し、効果の低かった施策を修正する。
このサイクルを月単位や四半期単位で回すことで、Instagram採用は「やりっぱなし」ではなく、成果に直結する運用へと進化していきます。
BESWが支援した企業SNSではアカウント開設初月の応募数が7件でしたが、運用改善とPDCAの実行により3か月後には36件、4か月後には60件と飛躍的に成長しました。
よくある課題とその対策ポイント
Instagram採用は効果的な手法ですが、継続的に成果を出すには壁もあります。ここでは多くの企業がつまずきやすい課題と、その解決策を整理します。
投稿が続かない/内容がマンネリ化
課題
最初は意気込んで投稿を始めても、数か月で更新が止まってしまうケースは少なくありません。また、似たような写真ばかりで内容が単調になり、フォロワーが飽きてしまうこともあります。
対策
- 投稿テーマを「社員インタビュー」「オフィス紹介」「イベントレポート」など複数に分け、企画カレンダーを事前に作成しておく。
- リール動画やカルーセルなどフォーマットを変えて、視覚的な変化をつける。
- 運用を1人に任せず、部署横断でコンテンツを持ち寄る仕組みを作ることで継続性が担保されます。
エンゲージメントが伸びない
課題
フォロワーは増えているのに、いいねやコメントが少なく、採用広報として拡散されにくいケースがあります。
対策
- 写真や動画のクオリティだけでなく、キャプションでストーリーを伝える工夫をする。
- ストーリーズでアンケートや質問機能を使い、双方向のやり取りを増やす。
- 投稿後の初動エンゲージメントを高めるため、社員にもシェアやリアクションを促す仕組みをつくる。
採用につながる成果が出ない
課題
投稿やフォロワー増加には成功しても、最終的に応募や面談につながらず「手応えが薄い」と感じる企業も多いです。
対策
- 投稿には必ず「プロフィールリンク」や「応募フォーム」の導線をセットし、ゴールへの一貫した導線を確保する。
- 投稿のどのコンテンツから応募が増えているかをインサイトで分析し、再現性のある型を強化する。
Instagram単体で成果を求めるのではなく、採用サイト・説明会・広告施策と連携させた全体設計を行うことで応募数を安定的に増やせます。
Instagram採用 成功のチェックリスト
Instagram採用を効果的に運用するためには、事前準備から実行・改善までを通して確認すべきポイントがあります。以下のチェックリストを活用し、自社の運用状況を見直しましょう。
導入前のチェックポイント
- 採用専用アカウントを開設し、アカウント名とプロフィールで目的を明示しているか
- **応募導線(採用サイトやエントリーフォームへのリンク)**がプロフィールに設定されているか
- 投稿テーマ(社員紹介・オフィス紹介・イベント・制度など)が複数設計されているか
- 自社のターゲット層(例:新卒のZ世代、中途の専門職など)を明確化しているか
- 運用体制(担当者・投稿頻度・撮影やデザインの分担)が決まっているか
運用中のチェックポイント
- 週1〜2回以上の継続的な投稿ができているか
- 写真・リール・カルーセルなど複数フォーマットを使い分けているか
- 投稿のトーンやデザインに統一感があり、ブランドイメージが伝わるか
- 投稿後にいいね・コメント・保存数などエンゲージメントを計測しているか
- 社員やフォロワーを巻き込んだUGCやシェアの仕組みを導入しているか
効果測定・改善のチェックポイント
- Instagramインサイトでリーチ数・プロフィールクリック数・リンククリック数を定期的に確認しているか
- 投稿ごとに応募数やエントリー数への寄与を測定しているか
- 成果の高い投稿パターンを分析し、次回以降の投稿に反映しているか
- 運用が停滞しないよう、月単位でPDCAサイクルを回しているか
- オーガニック投稿に限界を感じたら、広告配信やキャンペーンを検討しているか
まとめ:Instagram採用を成功につなげるコツ
Instagram採用は、求人媒体では伝わりにくい 「社風」や「社員の人柄」 をビジュアルで発信できる強力な手法です。特にZ世代をはじめとする若年層に対して、親近感や信頼感を高めながら応募につなげる点で大きな効果を発揮します。
ただし、効果を最大化するには以下のポイントを押さえることが重要です。
- プロフィールや導線設計を整え、応募への流れを明確にすること
- 社員の日常やリアルな働き方をリールやストーリーズで伝えること
- エンゲージメントを意識した投稿と継続的なPDCAサイクルの実施
- 必要に応じて広告やキャンペーンを組み合わせ、リーチを拡大すること
これらを意識すれば、Instagramは単なる情報発信ツールではなく、企業ブランドを高め、優秀な人材とつながる採用基盤になります。
600社以上の導入実績を持つBESW社の「SNSCHOOL」では、企業のSNS採用を成功に導くノウハウを提供しています。
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