住宅・注文住宅の集客方法や集客アイデアとは?コツや成功事例も解説

注文住宅・工務店の集客において「ネットを見てから問い合わせる」という流れが主流となった今、従来のチラシ・看板では限界があります。

SNSやWeb、動画、バーチャル展示場などを活用したオンライン施策に加え、リアルイベントでの体験を組み合わせることで「選ばれる住宅会社」になることが可能です。

本記事では、SNS運用・VR展示・SEO対策・地域イベントなど、住宅・注文住宅業界の集客に効果的な方法を解説します。

デジタル化が進む現代において、オンラインでの集客は欠かせない要素となっています。特に住宅購入を検討する層は、インターネットで積極的に情報収集を行うため、オンライン上での存在感が重要です。

ここでは、効果的なオンライン集客の具体的な方法を紹介していきます。

SNSマーケティングの効果的な活用法

SNSは、住宅会社と顧客をダイレクトにつなぐツールです。Instagram、Facebook、X(旧Twitter)など、各プラットフォームの特性を理解し、戦略的に活用することで、大きな集客効果が期待できるでしょう。

特にInstagramは、ビジュアル重視のプラットフォームであるため、美しい施工事例の写真が映えやすく、住宅業界との相性が抜群です。

成功のポイントは、単に施工事例を投稿するだけでなく、ストーリー性を持たせることにあります。

例えば、「子育て世代のための家づくり」というテーマで、収納アイデアや家事動線の工夫を紹介すると、ターゲット層の共感を得やすくなるでしょう。

また、施工中の様子を定期的に投稿することで、家づくりのプロセスを見せることも効果的です。

ハッシュタグの活用も重要な要素となります。「#注文住宅」「#マイホーム計画」といった一般的なタグに加え、地域名を含むローカルなハッシュタグを組み合わせることで、地元の潜在顧客にリーチしやすくなります。

投稿時間も、ターゲット層がSNSを見る時間帯に合わせて調整することで、より多くの人に届けることができるでしょう。例えば20~40代を狙うなら平日19~21時が有効と言われています。

バーチャル展示場・VR内覧会の導入

コロナ禍を経て急速に普及したバーチャル展示場やVR内覧会は、時間や場所の制約を受けずに住宅を体験できる画期的な集客ツールです。

実際の展示場に足を運ぶ前段階として、気軽に見学できることから、見込み客のハードルを大きく下げる効果があります。

360度カメラで撮影した展示場をウェブサイトに掲載することで、24時間いつでも見学可能な環境を提供できます。特に遠方の顧客や、小さな子供がいて外出が難しい家族にとっては、大きなメリットとなるでしょう。

VR技術を活用すれば、まだ建築されていない物件でも、完成イメージを体験してもらうことが可能になります。

導入のコツは、単なる技術の披露に終わらせないことです。バーチャル内覧中に、各部屋の特徴や設計のこだわりをポップアップで表示したり、オプション変更のシミュレーションができたりする機能を追加することで、顧客の理解度と満足度を高められます。

また、バーチャル見学後に資料請求や問い合わせにスムーズにつながるVRページ→資料請求ボタン→LINE登録というような申し込みの導線設計も重要となります。

動画コンテンツによる魅力発信

動画は、静止画では伝えきれない住宅の魅力を効果的に伝えることができる強力なメディアです。YouTubeやTikTokなどの動画プラットフォームを活用することで、より多くの潜在顧客にリーチできるでしょう。

ルームツアー動画では、実際に住んでいるような視点で家の中を案内することで、視聴者に臨場感を提供できます。

成功事例として、「家づくりの裏側」シリーズを展開する工務店があります。基礎工事から完成までの過程を定期的に動画で公開することで、施工の丁寧さや職人の技術力をアピールしています。

また、施主様インタビュー動画も効果的で、実際の住み心地や満足度を直接聞くことで、信頼性が大きく向上するでしょう。

SEO対策とコンテンツマーケティング

検索エンジンからの集客は、長期的に安定した効果が期待できる重要な施策です。「地域名+注文住宅」といったキーワードで上位表示されることで、購入意欲の高い見込み客を継続的に獲得できます。

SEO対策の基本は、ユーザーにとって価値のあるコンテンツを提供することにあります。

ブログコンテンツでは、「後悔しない土地選びのポイント」「住宅ローンの選び方」など、家づくりを検討している人が知りたい情報を詳しく解説することが効果的です。

単なる宣伝ではなく、読者の疑問や不安を解決する内容にすることで、自然と信頼関係が構築されていきます。

地域密着型の工務店であれば、地元の気候や風土に合わせた家づくりのポイントを解説することで、差別化も図れるでしょう。例えば、「○○市の積雪に対応した屋根設計」といった具体的なテーマは、地域の検索需要にマッチしやすくなります。

オンライン集客が重要性を増す一方で、実際に体験できるリアルイベントの価値は依然として高いものがあります。五感で感じる体験は、オンラインでは代替できない強みを持っています。

ここでは、効果的なリアルイベントの企画と実施方法について解説していきましょう。

体験型イベントの企画と実施

従来の展示場見学を超えた体験型イベントは、参加者の記憶に残りやすく、成約率向上にもつながります。例えば、「DIYワークショップ」では、実際に壁の塗装体験や、タイル貼り体験を提供することで、家づくりへの参加意識を高められるでしょう。

プロの職人が丁寧に指導することで、品質への信頼感も醸成されます。

「宿泊体験会」も効果的な体験型イベントの一つです。モデルハウスに実際に一晩泊まってもらうことで、間取りの使い勝手や断熱性能、遮音性などを体感してもらえます。

朝の光の入り方や、夜の静けさなど、短時間の見学では分からない住み心地を実感できるため、購入決定の大きな後押しとなるでしょう。

季節に合わせたイベント企画も重要です。夏には「涼しさ体験会」として、高断熱住宅の快適性をアピールしたり、冬には「あったか体験会」として床暖房や薪ストーブの心地よさを体感してもらったりすることができます。

体験を通じて性能の違いを実感してもらうことで、価格以上の価値を理解してもらいやすくなります。

地域密着型イベントの開催

地域に根ざした工務店や住宅会社にとって、地域コミュニティとの関係構築は重要な集客戦略となります。「地域清掃活動」への参加や、「子ども工作教室」の開催など、住宅販売に直接関係ないイベントも、長期的な信頼関係構築に役立ちます。

地域住民に親しまれる存在になることで、自然と相談が寄せられるようになるでしょう。

例えば、「地元食材を使った料理教室」を新築キッチンで開催するのも効果的です。プロの料理人を招いて本格的な料理教室を実施することで、キッチンの使い勝手や設備の良さを自然にアピールできます。

参加者同士の交流も生まれ、口コミでの拡散も期待できるでしょう。

地域の祭りやイベントへの協賛も重要な活動です。単に資金提供するだけでなく、木工体験ブースを出展したり、住まいの相談コーナーを設けたりすることで、気軽に接点を持つ機会を創出できます。

地域貢献活動を通じて、「地元の頼れる住宅会社」というブランドイメージを確立することが、持続的な集客につながっていきます。

コラボレーション企画の展開

異業種とのコラボレーションは、新たな顧客層の開拓につながる可能性を秘めています。例えば、インテリアショップとの共同企画では、「トータルコーディネート相談会」を開催することで、家づくりからインテリアまで一貫した提案が可能になります。

互いの顧客基盤を共有することで、効率的な集客が実現できるでしょう。

子育て支援施設との連携も効果的です。「子育て世代のための家づくりセミナー」を共同開催することで、ターゲット層にダイレクトにアプローチできます。

保育士や子育てアドバイザーからの視点も加わることで、より実践的で説得力のある提案が可能になります。

金融機関とのコラボレーションでは、「住宅ローン相談会付き見学会」を実施することができます。資金計画の不安を解消しながら、具体的な物件を見学できるため、検討のハードルが下がります。

金融機関側も新規顧客獲得のメリットがあるため、win-winの関係を構築しやすいでしょう。

ここからは、実際にSNSCHOOLの支援を受けてSNS集客に成功した工務店の事例を詳しく見ていきます。まずは、Instagram活用で月3件の問い合わせを獲得した株式会社森設計様の事例です

リーチ数4倍を達成した投稿分析手法

株式会社森設計様は、SNSCHOOLの研修を通じて、投稿のリーチ数を研修前の約4倍に増加させることに成功しました。この成果の背景には、徹底的な投稿分析がありました。

SNSCHOOLの支援のもと、伸びた投稿と伸びていない投稿を詳細に比較分析しました。具体的な分析項目は、写真の日当たり、空間のイメージのしやすさ、使用したキーワード、生活感の有無など多岐にわたります。

特に効果的だったのは、「家族関連」のワードを使用した投稿で、ターゲット層である子育て世代の共感を得やすいことがわかりました。

また、ABテストも積極的に実施。サムネイルを「外観」にするか「内観」にするか、緑(自然)を含めるかどうか、投稿枚数は何枚が最適か、人物を登場させるかどうかなど、様々な要素を検証しました。

このような地道な分析を繰り返すことで、自社のフォロワーに最も響く「勝ちパターン」を見つけ出すことができたのです。

自然素材を活かした投稿戦略

森設計様の大きな強みは、自然素材を使った家づくりでした。しかし、研修前はこの強みが投稿に活かされていない状態でした。

SNSCHOOLの研修により、ペルソナ分析を行った結果、ターゲット層が「自然素材」「シンプル」「オリジナル」といった要素を求めていることが明確になりました。

この分析結果を受けて、投稿内容を大きく転換。自然素材の温もりが伝わる写真を中心に、木の質感や自然光の美しさを強調した投稿を増やしました。

また、お客様のこだわりポイントを詳しく紹介することで、「自分たちの理想の家づくりができる工務店」というイメージを確立していきました。

さらに効果的だったのは、リール動画での施工過程の紹介です。15秒程度の短い動画で、3秒ごとにゆったりと画面が切り替わる構成にし、文字量を少なくして視覚的に訴求。

これらの工夫により、Instagram経由で月3件の問い合わせを安定的に獲得できるようになったのです。

次にご紹介するのは、Instagramを0から立ち上げ、見学会への集客に成功した株式会社ドリームビルド様の事例です。SNSCHOOLの支援により、短期間で大きな成果を上げることができました。

10万回再生を達成したリール動画の工夫

ドリームビルド様は、研修開始時点でフォロワー0人からのスタートでした。しかし、SNSCHOOLの研修中に、戦略的なリール動画を投稿した結果、約10万回の再生数を獲得することに成功しました。

成功の秘訣は、動画の構成にありました。冒頭で疑問形を使い(「実は…」「知ってましたか?」など)、視聴者の興味を引く工夫をしました。

これにより、続きが気になって最後まで視聴してもらえる確率が上がり、Instagramのアルゴリズムからも高評価を得ることができました。

また、撮影方法も工夫し、スマートフォンのタイムラプス機能を活用。建築過程をスピード感のある動画で表現することで、視聴者が飽きることなく、最後まで見続けられる内容になりました。

広告費3万円で効果的な集客を実現

ドリームビルド様は、オーガニック投稿だけでなく、Instagram広告も活用しました。わずか3万円の広告費で、見学会への申込を2件獲得するという費用対効果の高い成果を上げています。

SNSCHOOLの支援により、広告クリエイティブの改善を実施。Meta広告ライブラリを活用して競合他社の広告を研究し、効果的なテキストや画像デザインの仮説を立てました。これにより、ゼロから考える手間を省きながら、成功確率の高い広告を作成することができました。

特に重要だったのは、予約までの導線づくりです。単なる宣伝だけでなく、「グランドオープン」→「会社としての想い」→「予約方法」という流れで構成。会社の想いを載せることで、企業としてのこだわりを見せ、予約への感情を高める工夫をしました。

また、予約方法を詳細にわかりやすく記載することで、アクションのハードルを下げることにも成功。

投稿の最後には必ずエンゲージメントを促す文言を入れ、「いいね」をしてくれたユーザーには必ずDMを送るというルールも設定し、見込み客との接点を最大化しました。

集客施策を実施しても、思うような成果が出ないという悩みは多くの住宅会社が抱えています。成功と失敗の分かれ目は、基本的なポイントをしっかりと押さえているかどうかにあります。

ここでは、集客を成功に導くための重要なコツを詳しく解説していきましょう。

ターゲット(ペルソナ)の明確化

効果的な集客を実現するためには、「誰に向けて発信するか」を明確にすることが最も重要です。漠然と「家を建てたい人」ではなく、より具体的なペルソナを設定することが成功の鍵となります。

年齢、家族構成、職業、年収、ライフスタイル、価値観など、できるだけ詳細に人物像を描くことで、その人に響くメッセージが見えてきます。

例えば、「30代前半の子育て世代、共働き夫婦、世帯年収600万円前後、自然素材にこだわりたい」という具体的な設定をすることで、発信すべき情報が明確になります。

このペルソナなら、子供のアレルギーを心配していたり、家事効率を重視していたり、限られた予算で最大限の満足を求めていたりするでしょう。

ペルソナ設定は、実際の顧客データを基に行うことが重要です。過去の成約顧客の属性を分析し、共通点を見出すことで、リアリティのあるペルソナが完成します。

また、定期的に見直しを行い、市場の変化に合わせて更新していくことも大切です。一度設定したら終わりではなく、常に進化させていく姿勢が求められます。

施工事例を魅力的に見せる投稿方法

施工事例は住宅会社の実力を示す最も重要なコンテンツですが、ただ写真を並べるだけでは訴求力に欠けます。見込み客の心を動かすためには、ストーリー性を持たせた見せ方が必要です。

まず、写真の質にはこだわりたいところで、プロのカメラマンに依頼するのが理想ですが、予算が限られる場合でも工夫次第で魅力的な写真は撮影できます。

撮影のポイントは、生活感を演出することです。ダイニングテーブルに花を飾ったり、キッチンカウンターにコーヒーカップを置いたりすることで、「ここで暮らす幸せ」をイメージしやすくなります。

テキストでは、設計の意図や工夫したポイントを具体的に説明することが大切です。「リビングの大開口は、庭の緑を借景として取り込み、四季の変化を楽しめる設計にしました」といった具体的な説明は、設計力の高さをアピールできます。

継続的な投稿とユーザーコミュニケーション

SNSやブログでの集客において、継続性は成功の必須条件です。週に2〜3回は投稿することを目標にし、フォロワーとの接点を保ち続けることが重要となります。

しかし、ネタ切れや時間不足で挫折してしまうケースも多いため、継続のための仕組みづくりが大切です。

投稿を継続するコツは、コンテンツのパターン化にあります。月曜日は施工事例、水曜日は家づくりの豆知識、金曜日はスタッフ紹介など、曜日ごとにテーマを決めておくことで、ネタ探しの負担が軽減されます。

また、季節のイベントや地域の話題を取り入れることで、タイムリーな投稿も可能になるでしょう。

ユーザーコミュニケーションも集客成功の重要な要素です。コメントには必ず返信し、質問には丁寧に答えることで、信頼関係を築いていきます。

また、積極的に他のアカウントの投稿に「いいね」をしたり、コメントをしたりすることも効果的です。特に地域の他業種のアカウントと交流することで、相互に顧客を紹介し合える関係性を構築できる可能性もあります。

住宅・注文住宅の集客は、「情報収集をする顧客」と「信頼される企業」の接点づくりがすべてです。

SNSや動画、SEOで“見つけてもらい”、リアルイベントやコンテンツで“信頼してもらう”。この流れを設計し、継続的に発信することが、持続的な売上・紹介・ファン化につながります。

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